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圧力鍋(あつりょくなべ、〔プログレッシブ和英辞典(コトバンク) 〕)とは圧力調整機構が付いた鍋〔意匠分類定義カード(C5) 特許庁〕。空気や液体が逃げないように密封した容器を加熱し、大気圧以上の圧力を加えて(加圧)、封入した液体の沸点を高めることで、食材を通常より高い温度と圧力の下で、比較的短時間でより美味しく調理することができる調理器具である。とも呼ばれる〔。 圧力調整には通常金属製の錘などが使われることが多い。加圧源の殆ど〔残りは鍋に密封された空気の膨張圧である。〕に水の蒸気圧を利用するため、水分を伴わない調理には向かない。 == 歴史 == 1679年、フランスの物理学者ドニ・パパンが、気圧と沸騰の研究の派生物として「steam digester」という蒸気圧を利用した調理器を発明した。ただし「steam digester」は調理器というより調理設備に近い大型の器具であり、以後250年間、圧力調理器は業務用の大型器具のままであった。 1938年、アメリカのアルフレッド・ビッシャーが、それまでの業務用の大型圧力鍋とは一線を画する家庭用の「自動密封鍋」を特許出願した。そして第二次世界大戦が勃発して野菜の缶詰が軍需優先となり、各家庭で野菜を滅菌調理・保存する必要が生じたことによって「自動密封鍋」は全米に普及し、そして戦後アメリカ風の生活様式が世界に広まるのに合わせて全世界に普及した。 日本においては、これに先行し、戦前から玄米食が推奨されたのに合わせて、玄米を柔らかく食べやすく炊くことができる圧力釜が国産化されて普及が始まっていた。またこのことから、80年代ごろまでは圧力「鍋」ではなく飯を炊く圧力「釜」と呼ぶことが多かった。1977年には当時の松下電器産業(現パナソニック)が電気式の圧力鍋を発売している(後述の作業工程が自動化されている)。現在ではマイコン制御化された機種が発売されている。また1953年には、日本古来の釜の原理を応用し、蓋の重量だけで密閉と圧力を保つ簡易で扱いやすい(ただし圧力釜ほどの高圧は保てない)「無水鍋」が開発され、普及した。 圧力鍋は、しばしば登山者が高い高度での低い気圧を補償するために用いられる。補償しない場合、水は100℃に到達する前に沸騰するため、ダーウィンのビーグル号航海で述べられたように、食材を十分な温度で加熱調理できなくなる。このため、穀類などはデンプンのアルファ化が進まず消化が悪くなるほか、殺菌が不十分になる危険性もある。以上のような問題を解決する目的で使われてきた歴史がある。 学生運動が盛んだった頃、しばしば過激派によって圧力鍋爆弾が作られた。その威力は過激派の作った爆弾の中でもかなり高い方であった。現在でも生活用品から簡単に高性能爆弾を作れるため、世界各地のテロリストによって使われている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「圧力鍋」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Pressure cooking 」があります。 スポンサード リンク
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