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地雷(じらい、)は、地上または地中に設置され、人や車両の接近や接触によって爆発して危害を加える兵器。 本稿では、前近代の同概念の火器の1つである、埋火(うずめび)についても解説する。 == 概説 == 古典的な感圧起爆方式では、一定の重量が信管にかかることによって作動し、爆発することで通過した人や物を殺傷・破壊することを目的としている。この方式は構造の単純さから安価かつ信頼性があり、今でも配備・使用される地雷の多くを占める。 対人地雷には、前述の圧力式のほか、ワイヤでピンが抜かれることで爆発するもの(引張式)、赤外線センサなどを使用するものがある。中には地雷探知機の発する磁気を感知して爆発するものまである。 設置方法はさまざまで、人力で設置する、地雷敷設車両や専用ヘリコプターを使って敷設する、航空爆弾やロケット弾など、大型の弾殻の中に入れて遠隔地から散布するなどの方法がよく利用される。 踏むと瞬時に起爆するものが一般的である。第二次世界大戦中にドイツ軍が開発したS-マイン(ドイツ語読みではS-ミイネ)と呼ばれる対人地雷は、触角状の信管を踏むと火薬の爆発により地中から高さ1mほど飛び上がり、空中で鉄球をばら撒くことで踏んだ人物以外にも被害を与える。 対応する重量によって、対人地雷・対戦車地雷などに分類される。第二次大戦中の対戦車地雷の感知重量は、90-200kgに設定されており、人が踏んでも爆発しないとされている。 地雷の戦略上欠点として、一度通過すればそこは安全地帯になってしまうということが挙げられる。一度爆発すればそこにはもう地雷はないし、爆発しなければそこにはそもそも地雷がない。そのため過去においては、捕虜に前を歩かせ、その後ろを行軍するといったことも行われた。また、巨大なローラーのようなものを車両の前に取り付ける対地雷装備も開発されている。この欠点を補うために、複数回刺激が加わって爆発する地雷が造られた。これには、隊列を組んで行軍している部隊に対してより多くの被害を与えられるという効果もある(先頭を歩いている者が踏んで爆発するよりも後続の隊列中間で爆発する方がより被害が大きい)。一方で、このような地雷は残留地雷の問題をより厄介なものにしている。 広範囲に地雷が埋設された場合、その地域は地雷原と呼ばれる。地雷原に対しては、小型爆弾を大量にばらまき地雷ごと爆破させる、日本の92式地雷原処理車のような対地雷兵器なども開発されている(→地雷処理戦車)。 適切に敷設し、適切に管理された地雷原は比較的低コストで防衛ラインを設定できるため、国境線や海岸線の長い国にとっては、効果的な防衛に適している。また、進軍の阻止・遅滞だけでなく誘導を目的としたり、移動中の部隊が宿営地の周辺の要所に障害物と共に一時的に敷設して敵に備えることも行われる(この場合は宿営地の撤収時に全て回収、または処分される)。しかし、目印も付けずに手当りしだい埋めるなど不適切に敷設されたり、地雷が大雨で流されるなどした適切に管理されていない地雷原は敵だけでなく味方にとっても脅威となる。前線がいくつも独立しているような場合、内戦が長期化している場合など、地雷は敵・味方あるいは軍人・民間人を区別せず爆発する。そのため、地雷を敷設した場合は、記録した上でそのことを直ちに友軍へ連絡する必要があり、戦闘終結後には速やかに地雷を撤去することになっている。そのため、正規軍が敷設する地雷は敵対勢力の脅威になりこそすれ、民間人や友軍の脅威にはなり得ない場合が多い。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「地雷」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Land mine 」があります。 スポンサード リンク
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