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境 : ウィキペディア日本語版
境[さかい]

(さかい)とは、あらゆる事物・空間を区切る境目のこと。境界とも言う。古くはとも表記した。
== 概要 ==
古代日本においては、分水嶺)やなどの自然が形成した境目がそのまま境とされた。後に、といった人為的な概念が含まれる境目も用いられるようになった。
更に、開発の進行によって、土地の境界を定める必要性が高まっていった。『常陸国風土記』における箭括麻多智夜刀神の争いでは、人間と自然(未開地及びその象徴である神)との境界が生み出されていく姿が描かれている。
大化改新以後、制から律令制的な令制国形成にあたって、各地で国境・郡境の画定が進められていった。また、条里制によって土地の境界線の画定も行われるようになる。
律令制が崩壊して荘園制が進行すると、荘園の権利者などが独自に四至の境界を設定していくようになる。山川などの自然の境目、行政的な境界線、道や用水路、墓地などの人為的な施設などを用いて境界線を設定するようになったが、同時に、境相論などと呼ばれる諍いも頻発するようになった。京都鎌倉などの都市では、四堺を定めて四角四堺祭を行ったり、村々では地蔵を構えて境目の証とした。
豊臣政権は、こうした境相論の裁断権を自己に集めるために、惣無事令を発するとともに、諸大名を動員して御前帳国絵図を作成させて、裁定の基礎資料とした。この政策は江戸幕府にも継承され、度々国地図や郷帳が作成されて、これを基にした大名配置や行政区分の確立などが行われた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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