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多凸函数 : ウィキペディア日本語版
多凸函数[たとつせい]
数学における多凸性(たとつせい、)とは、行列の空間上で定義される函数の凸性の概念の一般化である。主に に応用を持つ。特に、固体の歪みエネルギーに対する物理的な条件はふつう多凸(だが凸でない)函数になる。
任意のな多凸函数は凸函数となるが、逆は成り立たない。必ずしも任意の凸または準凸函数は多凸でない。
== 定義 ==
は弾性あるいは弾性変形位置エネルギーに対して凸性を仮定することは物理的な状況に合わないこと、つまり弾性ポテンシャルは凸函数でないことがあり得ることを示した。Ball は凸性の概念が制約として強すぎるためより弱い概念で置き換えられるべきであると提唱、自身は解の存在に関するいくらかの結果を定式化できるような制約の弱い合理的な条件として多凸性の定義を考案した。大抵の文献では Ball が最初に考案したものよりもやや広い意味で多凸函数を定義する。
(これは実数体 でも複素数体 でもよい)上のすべての 行列のなす空間 上の拡大実数値函数 が多凸 (polyconvex) であるとは、
:A \mapsto f(A)
が行列 のすべての小行列式を変数としてであること〔 (Definition 10.25)〕、より具体的には
: f(A) = F(\operatorname_1 A, \operatorname_2 A, \ldots, \operatorname_r A)
が 1 ≤ ''p'' ≤ min なる任意の に対する 小行列式たちに関する、 上の凸函数となることを言う〔 (Ch.5 Def 5.1(iii) )〕。ただし、 は の 小行列式を全て並べたもの(たとえば は の 個ある要素全て)、 である。 は
: \tau(m,n) := \sum_^ \sigma(p), \quad
\sigma(p):= = \frac
と置けば 個の引数を持つ拡張実数値函数 である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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