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多目的ダム[たもくてきだむ]
多目的ダム(たもくてきダム)とは、治水・利水等複数の機能を兼備したダムである。洪水調節・不特定利水・水力発電・かんがい・上水道・工業用水のいくつか、または全てを兼ね備えている。この他雪を融かすための消流雪用水や、ボート競技やオリエンテーリングの遂行といったレクリェーションといった目的を持つダムもある。
== 概論 == 最大の目的は洪水調節=治水であるため、狭義では洪水調節機能を主目的とし、かつ複数の目的を有するダムを指す。このため洪水調節目的を持たないダムに関しては、たとえ複数の目的を持っていたとしても多目的ダムとして扱われない場合が多い。 日本で初めて建設された多目的「ダム」とはため池などの小堰堤を含めた場合、東大寺大仏建立に力を尽くした大僧正・行基が指揮を執り、奈良時代の731年に完成したと伝わる摂津国の昆陽池(兵庫県伊丹市)であり、洪水調節とかんがいを目的とした。現在におけるダムの定義(河川法及び河川管理施設等構造令における、高さ15メートル以上のダム)に合致する多目的ダムとしては青森県が建設した沖浦ダム(岩木川水系浅瀬石川。その後浅瀬石川ダム建設に伴い水没し、現在は消滅)が施工例としては初、山口県が建設した向道ダム(錦川)が完成例では初となる。戦後相次いだ水害や人口増加に伴う水需要の増大、高度経済成長に伴う工業用水の必要性の高まり等、時代の要請と共に建設が相次いだ。その後「特定多目的ダム法」が施行され、より定義が明確になった。 多目的ダムは大別すると特定多目的ダム(国土交通省管理)と補助多目的ダム(都道府県管理)があり、この他「水資源機構法」に基づく多目的ダム(水資源機構管理)や複数の事業者が管理・運用する「兼用工作物」(河川法第17条に規定)としての多目的ダムも存在する。性質上大規模なものが多く、現在日本最大の多目的ダムは徳山ダム(木曽川水系揖斐川・水資源機構)である。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「多目的ダム」の詳細全文を読む
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