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夜の会議〔「夜の会議」と法の支配 丸橋裕 ギリシャ哲学セミナー 〕〔岩波書店の「プラトン全集」やその文庫版(岩波文庫)では、962Cの「夜が明けない内に会合をすべきだ」等の一節に因み、「夜明け前の会議」と訳しているが、この会議の名称自体には、そこまで限定的な意味は無い。〕(よるのかいぎ、、)とは、プラトンが最後の対話篇である『法律』の末尾で提示した、哲人王に代わる国制・法律の保全策としての機構。 == 構成員と資格 == 『法律』12巻(961A-B)において、「夜の会議」の構成員は以下のように説明される。 *護法官の中の最年長者10名 *監査官全員 *視察員の内、他の会員による審査で認定された者 *各会員がそれぞれ1人同伴できる、事前に他の会員の承認を得た、30歳以上の適格な若者 また彼らは、『国家』における「哲人王」と同じく、幾何学・天文学を含む数学諸学科などの予備学を修めた上で、雑多なものから一なる形相(イデア)を導き出していく能力を養われ、また、諸天体が神々の「最善の魂」の知性(ヌース)によって動かされていることを理解して「敬神」の心を持ちつつ、国制・法律の目的である徳・善を追求・護持していける者であることが求められる〔『法律』963B-968E〕。 彼らは、公私の用事から解放される夜に会議を持つので、これを「夜の会議」と呼ぶ。そして、この会議が国家全体の「錨」(いかり)として投じられていれば、それが必要な条件を満たしている限りは、国制・法律を安全に保ってくれると述べられる〔『法律』961c〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「夜の会議」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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