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佐波川ダム[さばがわだむ]
佐波川ダム(さばがわダム)は山口県山口市徳地野谷(旧・佐波郡徳地町)掛の平地先、一級水系佐波川本川上流部に建設されたダムである。 山口県が管理する県営ダムであり、堤高54.0mの重力式コンクリートダムである。佐波川の治水と下流工業地帯及び沿岸農地への利水を目的とした補助多目的ダムであるが、ダムの施工は建設省中国地方建設局(当時は建設省中国四国地方建設局と呼ばれていた)が行っていた。ダムによって形成された人造湖は、水没地の地名を採って大原湖(おおはらこ)と命名された。 ==沿革==
佐波川は流域に山口県下最大の防府平野を抱え、流域は有数の穀倉地帯である。また下流部の防府市はかつて萩藩の軍港・三田尻港があった事もあり港湾都市として栄え、近年では繊維工場を始めとする工業地帯が拡充していった。だが、佐波川は古くから氾濫を起こす河川でもあり、特に1951年(昭和26年)7月6日に発生した集中豪雨災害では、過去に例を見ない被害を流域全体に及ぼした。この為本川上流部から支流の島地川合流点までの区間では、『佐波川災害土木助成事業』として堤防築堤などの緊急治水対策が行われたが、治水対策を確実とする対策として山口県は現在の地点に治水専用ダムを計画した。 治水ダムは1952年(昭和27年)より事業に着手されたが、この間食糧増産対策による新規農地拡大や防府工業地域の拡充による水需要の増大と、電力需要の増大により各方面から佐波川を利用した開発の要望があり、総合的な河川開発が求められる様になった。こうした事から山口県は佐波川の治水ダム事業を補助多目的ダムへと切り替える方針を固め、1953年(昭和28年)に『佐波川総合開発事業』の中心事業として計画変更を行った。これが現在の佐波川ダムである。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「佐波川ダム」の詳細全文を読む
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