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大塩事件 : ウィキペディア日本語版
大塩平八郎の乱[おおしおへいはちろうのらん]
大塩平八郎の乱(おおしおへいはちろうのらん)は、江戸時代天保8年(1837年)に、大坂(現・大阪市)で大坂町奉行所の元与力大塩平八郎(中斎)とその門人らが起こした江戸幕府に対する反乱である。大塩の乱とも言う。旗本が出兵した戦としては寛永年間に起きた島原の乱1637年 - 1638年)以来、200年ぶりの合戦であった。

==経緯==
前年の天保7年(1836年)までの天保の大飢饉により、各地で百姓一揆が多発していた。
大坂でも米不足が起こり、大坂東町奉行の元与力であり陽明学者でもある大塩平八郎(この頃は養子の格之助に家督を譲って隠居していた)は、奉行所に対して民衆の救援を提言したが拒否され、仕方なく自らの蔵書五万冊を全て売却し(六百数十になったといわれる)、得た資金を持って救済に当たっていた。しかしこれをも奉行所は「売名行為」とみなしていた。
そのような世情であるにもかかわらず、大坂町奉行跡部良弼(老中水野忠邦の実弟)は大坂の窮状を省みず、豪商の北風家から購入した米を新将軍徳川家慶就任の儀式のため江戸へ廻送していた。
このような情勢の下、利を求めて更にの買い占めを図っていた豪商に対して平八郎らの怒りも募り、武装蜂起に備えて家財を売却し、家族を離縁した上で、大砲などの火器や焙烙玉(爆薬)を整えた。一揆の際の制圧のためとして私塾の師弟に軍事訓練を施し、豪商らに対して天誅を加えるべしと自らの門下生と近郷の農民に檄文を回し、一朱と交換できる施行札を大坂市中と近在の村に配布し、決起の檄文で参加を呼びかけた。
一方で、大坂町奉行所の不正、役人の汚職などを訴える手紙を書き上げ、これを江戸の幕閣に送っていた。新任の西町奉行堀利堅が東町奉行の跡部に挨拶に来る二月十九日を決起の日と決め、同日に両者を爆薬で襲撃、爆死させる計画を立てた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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