翻訳と辞書 |
大母音推移[だいぼいんすいい] 大母音推移(だいぼいんすいい)とは、イングランドの言語である英語の歴史上、中英語期後期(1400年代初頭)にはじまり、近代英語期(1600年代前半)に入って完了した、母音体系の一連の歴史上の変化(→英語の音韻史)である。最初に研究を行った言語学者オットー・イェスペルセンによる英語の術語Great Vowel Shiftの直訳。母音大推移ともいう。 == 概要 == 英語は、中英語期に、強勢のある長母音の調音位置が一段ずつ高くなり、これ以上高くなることのできない はいわゆる「音の割れ」を起こして二重母音化した〔。このため、該当する英単語の発音と綴り(スペリング)とが一致しない現象の大きな原因となった。 この大母音推移以前は、英語の綴りはその発音にほぼ忠実に書かれていたため、他の言語とほぼ同様の「発音と綴り」の一致関係を持っており、日本におけるローマ字の読み方に近かった。しかし大母音推移後は、綴りと発音との一定のずれが生じた。 その後、15世紀中頃以降の活版印刷の技術向上と、それに付随した書物等の文書の普及などに伴って、語の綴りは固定化される一方で、発音だけが変化を続けて、現在のようなずれがみられるようになった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「大母音推移」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Great Vowel Shift 」があります。
スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース |
Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.
|
|