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大気安定度[たいきあんていど] 大気安定度(たいきあんていど)とは、気象学における概念で、力学的・熱力学的に平衡状態にある大気に微小擾乱を発生させたときの、その大気の振る舞いを表す。擾乱が弱まってもとの平衡状態に戻る場合は安定、擾乱が強まって元の状態に戻らない場合は不安定という。また、不安定の度合いについて考えるときは不安定度とも呼ぶ。 気象予報では、多くの場合大気の安定度といえば静的安定度、特に対流不安定のことを指す。これを一般には「大気の状態が不安定」と言い換え、一般向けの天気予報などではより分かりやすい「不安定な天気」または単に「不安定」と言い換えることが多い。 == 概説 == 擾乱とは、例えば厚みのある(平衡状態の)大気の中で空気の塊を持ち上げることであり、これが起こると、空気は上昇し続けるかもとの場所に下降しようとする。大気の状態により、その空気の上昇幅・下降幅が異なってくる。また擾乱とは、例えば偏西風のよう南北に波打つ気流に別の波を発生させることであり、これが起こると、この波は増幅するか減衰して元の状態に戻ろうとする。大気の状態により、その気流の波の増幅度・減衰度が異なってくる。 前者の例えは静的安定度(せいてきあんていど)または静力学的安定度、後者の例えは動的安定度(どうてきあんていど)または動力学的安定度にあたる。静的安定度は、静止した成層安定の大気での安定度を指す。動的安定度は、平衡運動をしている大気での安定度を指す。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「大気安定度」の詳細全文を読む
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