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大沢本源氏物語(おおさわほんげんじものがたり)とは、源氏物語の写本の一つ。大沢本、大沢家本(源氏物語)とも呼ばれる。 かつて奈良県の旧家である大沢家の所蔵であったことから「大沢本」の名前で知られるようになった。2008年以降は京都府宇治市にある宇治市源氏物語ミュージアムで管理されている。 長らく行方不明であったが、21世紀に入って再発見された。それまで知られていたどの写本とも異なる、特異な異文を幾つか含むことでも知られる。 == 概要 == 奈良の旧家である大沢家の所有であったが、昭和になってから同家を離れており2008年時点での所有者は非公表である。 明治時代にはその存在が知られていたが、明治時代に古典研究家小杉榲邨らにより、また昭和時代初期に池田亀鑑によってわずかに調査されただけでその後大沢家を離れ長く行方不明とされてきた。21世紀に入って伊井春樹によってその所在が再確認された。虫損はなく保存状態もよいとされる。その後2008年(平成20年)に源氏物語千年紀を期してその存在が公にされ、本格的な研究が始まることになった。 古筆鑑定により、伝承筆者として西行、寂蓮、後醍醐天皇らの名があげられている。また題字は公家の近衛信尹、金泥の下絵は狩野山楽の筆とされる。さまざまな系統に属する本文を含む取り合わせ本であり、「青表紙本」「河内本」の本文を含むが、伊井春樹によれば半数以上の38帖は別本とみられる。別本の中には代表的な別本である陽明文庫本や国冬本に近い本文もある一方、別本の中でも他に例を見ない特徴的な本文を多く含んでいることで注目されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「大沢本源氏物語」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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