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大沢義明 : ウィキペディア日本語版
大澤義明[おおさわ よしあき]

大澤 義明(おおさわ よしあき、1959年3月10日 - )は日本の都市工学者。専門は都市計画、、社会工学〔。筑波大学教授。
== 研究 ==

博士論文では施設配置をテーマに選び、熊本大学時代はこの研究を熊本の都市計画に適用した〔。1993年からは1年間ベルギーのDominique Peetersのもとに留学し、既に数値的解析がなされていた最適配置について理論的な解析を試み始める〔。
2000年より基盤研究「迷惑施設の多目的計画配置問題に関する理論研究」〔2000年採択 基盤研究(C)「迷惑施設の多目的計画配置問題に関する理論研究」 - KAKENデータベース〕が採択され、その成果を誌や誌に発表する。なかでも、2000年Naval Research Logistics誌に掲載された施設配置に関する研究が評価され、翌2001年にはこの論文に対して日本オペレーションズ・リサーチ学会より文献賞が贈られる〔。この論文は、迷惑施設の最適配置を、最遠ボロノイ図と最近ボロノイ図を組み合わせることによって解析的に導出できることを証明したものである〔。
2002年からは基盤研究「欧州における間接税競争・税調和政策の実態調査」が採択され、欧州における税競争に対して地理的なアプローチを適用した研究を開始したほか〔2002年採択 基盤研究(B)「欧州における間接税競争・税調和政策の実態調査」 - KAKENデータベース〕、栗田治らと共同で景観の評価に関する研究を行う〔2002年採択 基盤研究(C)「ランドマーク景観・緑地景観の数理評価モデル」 - KAKENデータベース〕。
2006年からは白波瀬佐和子らと共同で、住民投票による社会基盤施設整備の地理空間的な配置特性に関する研究を行う〔2006年採択基盤研究(B)「高速道路建設における国民投票の意義―民主主義と経済効率との対立に着目して―」 - KAKENデータベース〕。この研究で大澤らは民主主義と経済的効率性の間のトレードオフに着目しており、後に庁舎などの公共施設建設も対象として研究を行った〔2013年採択 挑戦的萌芽研究「公共施設配置における住民投票の意義―投票制度は経済効率をどの程度悪化させるのか」 - KAKENデータベース〕。
また、地方分権、少子高齢化と縮小社会、インフラの老朽化などの社会問題に対する数理的アプローチに基づいた研究も行う〔2008年採択 挑戦的萌芽研究「地方分権社会における自治体間格差・不均衡の意義―市町村政策の時空間伝播―」 - KAKENデータベース〕〔2010年採択 基盤研究(B)「縮小時代における公共施設整備見直し政策の理論化」 - KAKENデータベース〕〔2013年採択 基盤研究(A)「老朽化する都市インフラの選択集中整備に関する理論・実証研究」 - KAKENデータベース〕。
2009年には都市空間の数理的解析による一連の研究に対して日本都市計画学会論文賞が授与された〔。選考に際して、(1) 直接的な効用のみならず公平性の観点も考慮した実用的な施設配置モデリングによる理論的発展、(2) 都市景観の計量解析に基づいた天空率や天空比などに関連させた具体的な提言、(3) 経済的均衡分析と地理ネットワークを融合させるなどの地理的空間構造分析の新たな方法論を構築した点、などが評価され、受賞が決定した〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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