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大淀病院事件 : ウィキペディア日本語版
大淀町立大淀病院事件(おおよどちょうりつおおよどびょういんじけん)とは、2006年8月7日に奈良県大淀町の町立大淀病院で出産中だった32歳の女性が脳出血をおこし、転送先の病院で出産後に死亡した事件。及び約2か月後にそれを「スクープ」した毎日新聞の報道をうけて巻き起こった社会的議論、混乱のこと。== 概要 ==2006年8月7日、患者女性は分娩のため奈良県南部にある町立大淀病院に入院。翌8日午前0時過ぎに頭痛を訴え意識を失った。午前1時37分頃に容態が急変し、医師は子癇(しかん)発作と考えて、高次医療機関への搬送が必要と判断した。奈良県立医科大学附属病院に受け入れを打診したが満床を理由に断られ、その後も18件の病院に受け入れ・転院を断られたのち、午前4時49分、大阪府吹田市にある国立循環器病センター病院に搬送を開始、5時47分、一時間かけ到着した同センターで脳内出血と診断され、その後緊急開頭手術と帝王切開を実施し、男児を出産した。妊婦は約一週間後に死亡した大阪地方裁判所『損害賠償請求事件 平成19(ワ)5886 』平成22年3月1日 。当初、この件は公表されていなかったが、約2か月後の10月17日に毎日新聞がスクープしたことで表面化し、マスメディアで「妊婦のたらい回し」「搬送拒否」等の表現で大きく扱われ、周産期救急医療の問題点として一般に広く認識されることとなった星野建太、安田純子『周産期医療の問題と対策』2009年6月 。患者の受け入れを不可能として断った病院は合計19件にのぼることが判明した「奈良の妊婦死亡・19病院転院拒否 「満床」10病院、受け入れたくても… 」 2006.10.28 読売新聞東京夕刊「産科医、深まる苦悩 主治医の処置には賛否 奈良・妊婦死亡」 2006.10.24 朝日新聞大阪朝刊。奈良県警は2007年、業務上過失致死容疑で立件する方針を固めたがマスコミたらい回し」とは?(その40) 奈良県警、大淀病院産婦死亡事例を立件見送りへ 『毎日新聞』 2007年2月2日、後日死因となった脳内出血と、産科医が診断した子癇発作との判別は困難で、刑事責任を問えないと判断し、刑事事件としての立件を見送った 「奈良妊婦死亡:転送先探し難航の末、立件は見送り」『毎日新聞』2007年2月2日。。遺族は2007年、病院に損害賠償を請求する民事訴訟を提起したが、2010年に請求が棄却された。

大淀町立大淀病院事件(おおよどちょうりつおおよどびょういんじけん)とは、2006年8月7日に奈良県大淀町町立大淀病院出産中だった32歳の女性が脳出血をおこし、転送先の病院で出産後に死亡した事件。及び約2か月後にそれを「スクープ」した毎日新聞の報道をうけて巻き起こった社会的議論、混乱のこと。
== 概要 ==
2006年8月7日、患者女性は分娩のため奈良県南部にある町立大淀病院に入院。翌8日午前0時過ぎに頭痛を訴え意識を失った。午前1時37分頃に容態が急変し、医師子癇(しかん)発作と考えて、高次医療機関への搬送が必要と判断した。奈良県立医科大学附属病院に受け入れを打診したが満床を理由に断られ、その後も18件の病院に受け入れ・転院を断られたのち、午前4時49分、大阪府吹田市にある国立循環器病センター病院に搬送を開始、5時47分、一時間かけ到着した同センターで脳内出血と診断され、その後緊急開頭手術帝王切開を実施し、男児を出産した。妊婦は約一週間後に死亡した〔大阪地方裁判所『損害賠償請求事件 平成19(ワ)5886 』平成22年3月1日 〕。
当初、この件は公表されていなかったが、約2か月後の10月17日に毎日新聞がスクープしたことで表面化し、マスメディアで「妊婦たらい回し」「搬送拒否」等の表現で大きく扱われ、周産期救急医療の問題点として一般に広く認識されることとなった〔星野建太、安田純子『周産期医療の問題と対策』2009年6月 〕。患者の受け入れを不可能として断った病院は合計19件にのぼることが判明した〔「奈良の妊婦死亡・19病院転院拒否 「満床」10病院、受け入れたくても… 」 2006.10.28 読売新聞東京夕刊〕〔「産科医、深まる苦悩 主治医の処置には賛否 奈良・妊婦死亡」 2006.10.24 朝日新聞大阪朝刊〕。
奈良県警は2007年、業務上過失致死容疑で立件する方針を固めたが〔マスコミたらい回し」とは?(その40) 奈良県警、大淀病院産婦死亡事例を立件見送りへ 『毎日新聞』 2007年2月2日〕、後日死因となった脳内出血と、産科医が診断した子癇発作との判別は困難で、刑事責任を問えないと判断し、刑事事件としての立件を見送った〔 「奈良妊婦死亡:転送先探し難航の末、立件は見送り」『毎日新聞』2007年2月2日。〕。
遺族は2007年、病院に損害賠償を請求する民事訴訟を提起したが、2010年に請求が棄却された〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「大淀町立大淀病院事件(おおよどちょうりつおおよどびょういんじけん)とは、2006年8月7日に奈良県大淀町の町立大淀病院で出産中だった32歳の女性が脳出血をおこし、転送先の病院で出産後に死亡した事件。及び約2か月後にそれを「スクープ」した毎日新聞の報道をうけて巻き起こった社会的議論、混乱のこと。== 概要 ==2006年8月7日、患者女性は分娩のため奈良県南部にある町立大淀病院に入院。翌8日午前0時過ぎに頭痛を訴え意識を失った。午前1時37分頃に容態が急変し、医師は子癇(しかん)発作と考えて、高次医療機関への搬送が必要と判断した。奈良県立医科大学附属病院に受け入れを打診したが満床を理由に断られ、その後も18件の病院に受け入れ・転院を断られたのち、午前4時49分、大阪府吹田市にある国立循環器病センター病院に搬送を開始、5時47分、一時間かけ到着した同センターで脳内出血と診断され、その後緊急開頭手術と帝王切開を実施し、男児を出産した。妊婦は約一週間後に死亡した大阪地方裁判所『損害賠償請求事件 平成19(ワ)5886 』平成22年3月1日 。当初、この件は公表されていなかったが、約2か月後の10月17日に毎日新聞がスクープしたことで表面化し、マスメディアで「妊婦のたらい回し」「搬送拒否」等の表現で大きく扱われ、周産期救急医療の問題点として一般に広く認識されることとなった星野建太、安田純子『周産期医療の問題と対策』2009年6月 。患者の受け入れを不可能として断った病院は合計19件にのぼることが判明した「奈良の妊婦死亡・19病院転院拒否 「満床」10病院、受け入れたくても… 」 2006.10.28 読売新聞東京夕刊「産科医、深まる苦悩 主治医の処置には賛否 奈良・妊婦死亡」 2006.10.24 朝日新聞大阪朝刊。奈良県警は2007年、業務上過失致死容疑で立件する方針を固めたがマスコミたらい回し」とは?(その40) 奈良県警、大淀病院産婦死亡事例を立件見送りへ 『毎日新聞』 2007年2月2日、後日死因となった脳内出血と、産科医が診断した子癇発作との判別は困難で、刑事責任を問えないと判断し、刑事事件としての立件を見送った 「奈良妊婦死亡:転送先探し難航の末、立件は見送り」『毎日新聞』2007年2月2日。。遺族は2007年、病院に損害賠償を請求する民事訴訟を提起したが、2010年に請求が棄却された。」の詳細全文を読む



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