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大野線 : ウィキペディア日本語版
大野線[おおのせん]
大野線(おおのせん)は、日本国有鉄道福井県東部を中心に運行していた自動車路線国鉄バス)である。路線の大部分は1987年(昭和62年)1月31日付で廃止となり、季節路線となった残存区間も2002年(平成14年)9月30日付で廃止された。
本項目では、運行を担当していた大野自動車営業所についても記述する。
== 概要 ==
国鉄越美線の先行路線として開設された路線である。開業は太平洋戦争戦時体制下の1944年(昭和19年)であった。当時、福井県大野郡周辺地域では民間事業者によりバス・トラックの運行が行われていたものの、戦時下で沿線地域の木材・薪炭などの林産資源の出荷需要が増大する一方、自動車の燃料やタイヤなどの供給が統制され、十分な輸送力の確保が困難となりつつあった。郡内町村からは鉄道省営自動車路線開設についての要望・請願がなされるに至っており、このような情勢を受け、同年9月にまず貨物専用路線として大野口 - 越前大谷間37kmほかが開業〔『つばめマークのバスが行く』 p.69〕。担当する自動車区として大野自動車区が設置され、沿線の林産・鉱産資源や生産資材等の輸送に当たった。
戦後の1947年(昭和22年)からは旅客輸送も開始することとなり、大野口 - 美濃白鳥間及び谷戸口 - 中竜間計65kmが旅客路線として開業〔『バスジャパン・ハンドブック』 3 pp.19-20〕。京福電鉄越前本線と国鉄越美南線を結ぶ形で越美間の輸送路が接続され、併せて中竜鉱山関連の旅客輸送〔『さよなら国鉄 最長片道きっぷの旅』 pp.149-151〕も行われることとなった。
1950年(昭和25年)に、大野自動車区は大野自動車営業所に改称した。国鉄越美北線の延伸開業により1960年(昭和35年)12月には越前大野駅1972年(昭和47年)12月には九頭竜湖駅へ、それぞれ当線が乗り入れて接続している。また、1972年(昭和47年)には、国鉄三国線を代替する金津三国線が大野自動車営業所の管轄下で開業することとなり、同線沿線に出先機関が開設されている。
1970年代以降、沿線人口の過疎化や林業・鉱業の不振などにより当線の輸送量も減少が続き、貨物営業の廃止やバス運行のワンマン化などの合理化が図られた。人口の比較的多い大野市で、市内線系統や循環系統を開設するなどの利便性向上策も図られている〔『市政大野』第258号(1975年11月1日) 5面〕〔『市政大野』第385号(1983年5月15日) 3面〕。
しかしながら、その後も経営状況の好転には結びつかず、不採算状態は改善されなかったことから、国鉄分割民営化にあたって大野自動車営業所の所管路線は民営化新会社への承継対象とならずほぼ全廃されることとなり、1987年(昭和62年)1月31日までに大野本線の九頭竜湖駅前 - 美濃白鳥間を除く管内全路線が廃止され、大野自動車営業所自体も廃止・閉鎖となった〔『鉄道ジャーナル』1987年5月号(No.246) p.136〕〔『バスジャパン・ハンドブック』 3 p.24〕。大野本線九頭竜湖駅前 - 美濃白鳥間については、美濃白鳥自動車営業所に移管の上、観光シーズンのみ運行する季節路線となって民営化新会社に承継された〔。以後、名金急行線の支線のような位置付けで季節路線として運行が続けられたが、2002年(平成14年)9月30日付で廃止となった(名金急行線#大野線も参照)。
1987年(昭和62年)1月31日付で廃止された区間については、大野市内区間は大野市が委託する貸切代替バス京福電鉄運行)により、和泉村(当時)内は和泉村営バスにより、それぞれ代替された〔〔『市政おおの』第474号(1987年2月1日) 4面〕。その後、大野市と和泉村の合併や運行体制再編などを経て、2009年(平成21年)10月1日以降、これらの地域では大野市営バス及び大野市乗合タクシーが運行されている。また、同日からは、1983年まで当線の市内線系統が運行されていた大野市市街地周辺地域で、大野市コミュニティバス「まちなか循環バス(ゆう・ゆうバス)」が運行されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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