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天ぬき[てんぬき] 天ぬき・天抜き(てんぬき)は、天ぷらを載せたかけそば(天ぷら蕎麦)から蕎麦を抜いたもの。東京の蕎麦屋でも使われる江戸っ子言葉の一種。単に「ぬき」ともいう〔(社)日本麺類業団体連合会/全国麺類生活衛生同業組合連合会 〕。 == 背景 == 天抜きが注文される背景としては、たとえば蕎麦屋で酒(日本酒など)のつまみに天ぷら蕎麦を頼むと、飲んでいるうちに蕎麦がのびてしまうため、打ち立ての旨さを味わえないという具体的な理由に加え、「酒を飲んでいる時には腹にたまるものは食べたくない」という酒飲み独特の美学的要素が考えられる。天ぬきを頼むことを「通家」の象徴とする見方もある。また、「鴨抜き(鴨南蛮の蕎麦抜き)」、「台抜き(丼物のご飯抜き)〔天抜き - 紀伊国屋オンラインストア〕」などもある。 しかし、汁ものを酒のつまみとする習慣は日本各地にみられるもので、たまたまそれが蕎麦屋で行われているため、「汁とそばを分離する」という点に注目が集まるだけのことである。ただ、酒のみがのんびりと汁をすすりながら燗酒を飲み(天ぬきに冷酒は野暮であるという)、最後に蕎麦を三口、四口でたぐって帰るという様子は、趣味人の間では風情のあるものとされている。 なお「天ぬき」という言葉は全国的に通じる言葉ではなく、地域・店によっては「天ぷらそばから天ぷらを抜いた蕎麦」(=かけそば)が提供される場合もあるため〔第六話「天ぬき」 - 江戸東京下町文化研究会〕、関東地方以外では注文の際に注意が必要である。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「天ぬき」の詳細全文を読む
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