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「天地の中央」にある登封の史跡群[てんちのちゅうおうにあるとうほうのしせきぐん]
「天地の中央」にある登封の史跡群(てんちのちゅうおうにあるとうほうのしせきぐん)は、中華人民共和国の世界遺産の一つである。中華人民共和国(中国)の河南省に聳える嵩山は、古来五岳の中心をなす聖なる山として、宗教的・文化的に重要な位置を占めてきた。この世界遺産は、その嵩山周辺で歴代の王朝時代に築き上げられてきた、嵩山少林寺をはじめとする8件の歴史的建造物群を対象としている。 UNESCOの世界遺産センターは、公式な英語・フランス語登録名とは別に、中国語名として「登封 “天地之中”历史古迹」という名称を示している〔Historic Monuments of Dengfeng in “The Centre of Heaven and Earth” - UNESCO World Heritage Centre 〕。 == 天地之中 ==
古代中国の宇宙観は「天円地方」、すなわち「天は円く、地は四角い」というもので〔劉 (2011a)〕〔、その天地が巨木や高峰でつながっていると信じられていた〔。 中国は中華思想に基づき自らを天地の中心に置いていた。その中でも中心に位置するとされたのが中原で、古代の為政者はここに都を置いた〔。嵩山は「五岳」の中心としてそこに聳え、天地の中心に位置する聖なる山として、古くから仏教、儒教、道教などの宗教的な建造物群が多く作られるとともに、学術・教育に関する施設も形成されてきた〔。
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