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天然痘ウイルス[てんねんとうういるす]
天然痘ウイルス (''Variola virus'') とは、ポックスウイルス科オルソポックスウイルス属に属するウイルスの1種。天然痘の病原体。人類が根絶に成功した最初の病原体で、2013年現在自然界には存在せず、アメリカ疾病予防管理センターとロシア国立ウイルス学・バイオテクノロジー研究センターの2施設のみに現存しているとされている〔天然痘(痘そう)とは ''国立感染症研究所'' 〕〔Smallpox Disease Overview ''Centers for Disease Control and Prevention'' 〕。 == 概要 == 天然痘ウイルスは煉瓦形のエンベロープを持ち、大きさは長径302nmから350nm、短径244nmから270nmである〔Structure of intracellular mature vaccinia virus observed by cryoelectron microscopy. ''J Virol'' 〕。典型的なウイルスの大きさは50nmから100nmであり、ウイルスとしては巨大な部類である〔パンドラウイルス、第4のドメインに? ''ナショナルジオグラフィック ニュース'' 〕。カプシドの中には線形2本鎖DNAのゲノムを持ち、サイズは18万5578塩基対であり、187個の遺伝子をコードしている〔Variola Virus ''Virginia Bioinformatics Institute'' 〕。天然痘ウイルスと牛痘ウイルス (''Cowpox virus'') 、ワクチニアウイルス (''Vaccinia virus'') は非常に遺伝子が似ており、実際、初期の天然痘ワクチンは牛痘ウイルス(ワクチニアウイルス説あり〔ワクチン開発の歴史に学ぶ ''一般社団法人予防衛生協会'' 〕)から開発されている。この三者は共通祖先から分岐進化した可能性がある〔Jenner's cowpox vaccine in light of current vaccinology. ''Verh K Acad Geneeskd Belg'' 〕。 天然痘ウイルスは乾燥や低温に強く、エーテルに対して耐性を持つ。対してアルコール、ホルマリン、紫外線には弱く、容易に不活化する〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「天然痘ウイルス」の詳細全文を読む
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