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太湖(たいこ、)は、中華人民共和国の江蘇省南部と浙江省北部の境界にある大きな湖である。その景観の美しさで知られ、中国政府の国家重点風景名勝区に指定されている。 太湖は長江デルタに位置する。大運河ともつながり、多くの中小の河川が流れ込み、またここから蘇州を流れる蘇州河や上海を流れる黄浦江などの河川が発している。これら太湖周辺の水系はすべて最後は長江に流入する。湖周囲の都市は、北岸の無錫、西岸の宜興、東岸の蘇州(いずれも江蘇省)、および南岸の湖州(浙江省)である。 == 太湖の概要 == 古代の太湖は東シナ海の一部であったが、長江と銭塘江が運ぶ土砂で沖積平野が形成された結果、海から切り離された潟湖(ラグーン)となり、やがて雨量の多さや流入する無数の河川の淡水によって次第に淡水湖となっていった。 かつて太湖は震澤、具区、笠澤、五湖などと呼ばれ、周辺は「魚米の郷」と呼ばれる中国有数の豊かさを誇る穀倉地帯・淡水漁業地帯であり、多くの古代国家や豊かな食文化を支えてきた。また茶の栽培や陶磁器の生産でも知られてきた。 太湖の面積は2,250平方km(琵琶湖の約3.4倍)、平均水深は2.0m〔http://www.szkp.org.cn/suzhoudili/szdl/200606/06634333.htm〕、最大水深は48m。湖面の海抜は3.33m、周囲は400kmである。中国五大湖の一つで、鄱陽湖、洞庭湖に次ぎ中国で三番目に大きな淡水湖である。湖には大小約48の島が浮かび、多くの半島が連なり、湖を囲む峰の数は72を数える。洞庭東山、西山、馬跡山、三山などが著名な山々で、これらの山や湖が入り組む景観は天然の絵画ともいえる美しさを呈している。無錫の山水風景、世界遺産の蘇州古典園林、呉の古跡、宜興の丘陵地の洞窟群などは一体となって太湖風景区を形成している。 太湖周辺の丘陵は石灰岩を産出し、これらの丘陵から切り出される「太湖石」とよばれる穴の多い複雑な形の奇石は有名で、蘇州はじめ中国各地の庭園に置かれている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「太湖」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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