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太陽黒点(たいようこくてん、)とは、太陽表面を観測した時に黒い点のように見える部分のこと。単に黒点とも呼ぶ。実際には完全な黒ではなく、この部分も光を放っているが、周囲よりも弱い光なので黒く見える。太陽黒点は、約9.5年から12年ほどの周期で増減を繰り返している。 黒点が暗いのは、その温度が約4,000℃と普通の太陽表面(光球)温度(約6,000℃)に比べて低いためである。発生原因は太陽の磁場であると考えられている。 黒点は太陽の自転とともに東から西へ移動する。大きな黒点群の中には太陽の裏側を回って再び地球から見える側に出てきても消えていない、1ヶ月ほど存在する寿命の長いものがある。 (太陽の東西という言葉は地球から観測した場合の地球上での方位を指す。その天体に立った場合の方位ではない。) == 名称 == 黒点の中の特に暗い部分を暗部、暗部を取り巻くやや明るい部分を半暗部と呼ぶ。また、黒点はしばしば複数個が集まった状態で現れることが多く、このような黒点の集まりは黒点群と呼ばれる。黒点群は黒点の集まりのことを指すが、黒点が1つしか見えない時でも「黒点群」と呼ぶ。 黒点群は、その形態によって分類がなされている。大きく分けると「双極性黒点群」と「単極性黒点群」があり、双極性黒点群は黒点が東西に広がっていて、群の東側と西側に比較的大きな黒点があるものである。この形態は多くの黒点群に見られる。単極性黒点群は極が1つしかない黒点群で、双極性黒点群の片方の極が消失したものである。黒点の多くが「先行黒点」と「後行黒点」と呼ばれる2つの黒点が東西方向に並んで現れ「黒点対」と呼ばれる。 黒点は数の少ない「黒点極小期」に南北の緯度30度付近に現れ、次第に数を増しながらやがて「黒点極大期」には緯度15度付近に多数出現する。黒点が多く出現する北緯40度から南緯40度までを「黒点帯」と呼ぶ。 黒点群の細かい分け方にはチューリッヒ天文台の分類があり、東西の広がりなどによりA型、B型、……、J型などと9種類に分けられている。このような分類は、黒点群の活動度を調べる上で重要である。 1843年にドイツの天文学者ハインリッヒ・シュワーベが初めて黒点の数がおおよそ10年周期で増減をくりかえしていることを発見した。この増減は太陽活動と密接な関係がある。1755年から始まる活動の山をサイクル1として、2011年現在はサイクル24に入ったところである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「太陽黒点」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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