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乾漆棺(かんしつかん)とは、夾紵(きょうちょ、麻布)を漆で貼り重ねる技法によって作られた棺の一種である。夾紵棺とも言う。 乾漆棺には麻布を幾重にも貼り重ねて形成した脱活乾漆棺と、木棺に布を漆で塗り固めた木心乾漆棺の2種類がある。 ごく一部の終末期古墳にみられ、当時最高級の棺として貴人の葬送に用いられたと考えられる。 == 乾漆棺が出土した古墳 == 乾漆棺の出土例は極めて少ない。いずれも被葬者は皇族をはじめとする貴人が想定されている。 * 八幡山古墳(埼玉県行田市、物部連兄麿?) * マルコ山古墳(奈良県高市郡明日香村、川島皇子?) * 牽牛子塚古墳(奈良県高市郡明日香村、斉明天皇?) * 越塚御門古墳(奈良県高市郡明日香村、大田皇女?) * 野口王墓(奈良県高市郡明日香村、天武天皇) * 高松塚古墳(奈良県高市郡明日香村、天武天皇皇子?) * 阿武山古墳(大阪府高槻市、中臣鎌足?) * 叡福寺北古墳(大阪府南河内郡太子町、聖徳太子・膳部菩岐々美郎女?) == 参考文献 == * 大塚初重・戸沢充則(編集)『最新日本考古学用語辞典』新創社、1996年6月、74頁 * 田村晃一・合田芳正(監修)『考古学探訪の基礎用語』山川出版社、2000年7月、27頁 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「乾漆棺」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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