翻訳と辞書 |
妾[わらわ, めかけ, しょう]
妾 (めかけ、しょう) とは、婚姻した男性が、妻以外にも囲う女性のことで、経済的援助を伴う愛人を指す。 == 日本 == 上方では「てかけ」と称する。妻がいる場合は「二号」、妻と一人目の妾がいる場合は「三号」と、関係を結んだ順にナンバリングされた呼び方がある。妻以外の愛人をまとめて「二号」と呼ぶこともある。また、俗に性別からくる立場が逆転している場合、女性に養われる男性を男妾(おとこめかけ/だんしょう)と呼ぶこともある〔『デジタル大辞泉』小学館。〕。 現代日本においては、既に婚姻している男性が重ねて婚姻(重婚)することができないため、私的に妻と同様に扱われていても、妻と同じ法的社会的地位は得られない。そのため、愛人も同然の扱いを受けることがほとんどである。配偶者の同意を得て養子縁組を結んだ妾のことを妾養子(めかけようし)と呼ぶこともある。 1870年(明治3年)12月に制定された「新律綱領」(布告第九四四)では妻と妾を同等の二等親〔「等親」は、「親等」とは別のもので「親等」は世代を数えるだけなのに「等親」は間柄の尊卑(そんぴ)親疎(しんそ)をしたものである。「親等」では配偶者(夫や妻)は世代の問題ではないので数えない。新律綱領では「夫」は「一等親」である。〕 と定められた。妻と妾が同等の権利をもった、ということではないが、「妾」の存在が公認された。 1880年(明治13年)7月、刑法(太政官第三六号布告)(明治15年1月施行)で「妾」に関する条項は消えた。しかし、内務省は「刑法の改定は戸籍上に関係無之(関係これなし)」という指令を発し。刑法施行前に入籍した妾は「総テ従前ノ通取扱(すべて以前の通り取り扱う)」とされた。1898年(明治31年)、戸籍法によって戸籍面から妾の字消える〔村上 一博「明治前期における妾と裁判」法律論叢, 明治大学法律研究所, 1998, 71,pp.3-6〕 。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「妾」の詳細全文を読む
スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース |
Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.
|
|