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安丸信行 : ウィキペディア日本語版
安丸信行[やすまる のぶゆき]
安丸 信行(やすまる のぶゆき、1935年1月24日 - )は元東宝特殊技術専門の造型家。彫刻家。富山県出身。
==来歴・人物==
神奈川県相模原市在住。武蔵野美術大学彫刻科を経て、東宝撮影所に入社。「特殊技術課」の特殊美術科石膏部に配属される。石膏部は、ミニチュアのビルなどを石膏で造型する部署だった。
1961年(昭和36年)、『モスラ』でのミニチュア製作が初仕事となる。
1967年(昭和42年)、『キングコングの逆襲』では人員不足で「恐竜(ゴロザウルス)」を作るスタッフがおらず、美術チーフの井上泰幸と相談して、当時『ウルトラマン』や『怪獣王子』などの怪獣・恐竜造型を担当していた高山良策にこの恐竜の制作を依頼した。が、高山の造形に不満を持った安丸は中途でこれを断り、「いっそ自分が」とゴロザウルスを造形したと語っている。
以後、東宝の怪獣映画に登場する怪獣のぬいぐるみを多数手がけることとなる。それまでの東宝怪獣達の「皮膚の乾いた感じ」が不満だったそうで、ゴロザウルスではリアルな生物感のある造形をと心がけ、「ヌメヌメした嫌らしい感じ」を出そうと務めたという。
映画に使われる怪獣のぬいぐるみは「重く、硬く」作るのが常道で、TV畑の高山良策の怪獣は、ディティールも重さも軽い作りだったのが不満だったそうで、ゴロザウルスは「おが粉」を混ぜ込んでパテ状にしたラテックスで皮膚のパーツを型抜きし、これを全身に貼り付けて重厚な表皮を形作っている。
1968年(昭和43年)、『怪獣総進撃』で2代目アンギラスを造形。上記の手法で制作されたこのアンギラスは大変長持ちし、あちこち磨り減りながらも7年後の『ゴジラ対メカゴジラ』まで使いまわされている。
1970年(昭和45年)、『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』で、怪獣カメーバを全身の粘土原型から起こして型取り造形する。この手法は第1作の『ゴジラ』以来のものだった。同作のガニメは八木兄弟との共同制作である。
1971年(昭和46年)、造型チーフ利光貞三の退社後、跡を継いで東宝の造型チーフとなり、以後造型班の主力として活躍。
同年、TV番組『帰ってきたウルトラマン』でアーストロンやタッコングをゴロザウルスと同じ手法で製作しているが、TVの撮影で使うには重厚すぎて軽快な動きが出来ず、円谷プロでぬいぐるみの内側部分がそぎ落とされ、アーストロンなどは腹回りのデザインが変わるほど肉厚を薄く修正し、タッコングに至っては硬い外装をはがしてほとんど作り直すような修正を加えられ、ようやく撮影に入っている。
1972年(昭和47年)、『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』で「ゴジラ塔」を造型。石膏部出身らしく、全身を石膏の削りだしで制作している。
1973年(昭和48年)、『ゴジラ対メガロ』でゴジラを造形。利光貞三に続く2代目ゴジラ造形者となる。このゴジラは眼がパッチリと大きく、全体的に可愛らしい印象となっているが、インタビューでこれを指摘された安丸自身は「アゴの辺りなどリアルに気持ち悪く作ったつもり」と答えている。
1984年(昭和59年)、『ゴジラ』でゴジラの全身粘土原型を起こし、このときに作られたFRP製の雌型が、以後『ゴジラvsデストロイア』までの平成シリーズでのゴジラの胴体の型抜きに共通して使用された。
安丸によると、『ゴジラ対メガロ』では従来のやり方で、全身に細くちぎったウレタンを貼り付けてヒダを表現する手法を採ったが、本来この手法はリアルさの面で不満だったそうである。
84年版の『ゴジラ』ではついに全身原型から表皮を型抜きする方法を採ったが、この怪獣の表皮を「一枚皮」で表現できる手法のほうが生物らしさが出せるとのことである。が、この手法は反面硬くなりすぎて動きが出せず、平成ゴジラでも結局、手足を一度切り離して動きやすく付け直す事となってしまっている。
細部のリアルさにこだわり、制作する怪獣の瞳には、必ず虹彩を描き込んでいる。また、『ゴジラvsビオランテ』では川北紘一特撮監督と打ち合わせて、ゴジラの歯を二列にする新案を試している。
1991年(平成3年)、造型チーフの座を小林知己に譲り東宝映像美術の主任となる。
現在は東宝を定年退職し、彫刻家として活躍している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「安丸信行」の詳細全文を読む



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