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定数群体 : ウィキペディア日本語版
定数群体[ていすうぐんたい]

定数群体(ていすうぐんたい Coenobium)とは、単細胞生物的細胞からなる特殊な群体の型である。細胞群体とも言われる。
== 概説 ==
群体とは、一般には無性生殖で増えた個体が独立せず、互いの連結を持ったままで集団をなしたものである。植物の場合、株立ちなどもそのようなものではあるが、これを群体と呼ぶことはない。藻類では、独立した葉状体が多数集まったものがこう呼ばれる。
ところが、藻類の中にやや性質を異にした群体と呼ばれるものがある。代表的なのがユードリナ(タマヒゲマワリ)で、16個の球形の細胞が球形の寒天質の内部表面に並んだものである。個々の細胞は鞭毛を持ち、単細胞のクラミドモナス等とよく似た構造を持っている。したがって、そのような単細胞生物の作る群体と見ていいのであるが、大きな違いは、藻体の成長に連れて細胞が増えないことである。普通の群体ならば藻体は成長するにつれて細胞も大きくなるが、細胞数が増加するのが普通である。それに対してこの生物では群体を構成する細胞数は始終変わらない。
これは、この生物の生殖法の独特さからくるものである。ユードリナが無性生殖する場合、群体を構成する細胞すべてが同時に細胞分裂を始め、それぞれが16細胞に分かれて小さな群体になる。つまり、個々の細胞が新しい群体を作るのである。このような特殊な群体を定数群体と言う。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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