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富士山の噴火史(ふじさんのふんかし)では、富士火山の噴火の様子と変遷を概説する。 富士山は高さと山体の大きさに於いて日本最大の活火山である。富士山は最近10万年で急速に大きく成ったと考えられており、その意味では「若い火山」に分類される。現在見えている山の外観は約1万年前から噴火活動を開始した新富士火山であり、その下に約70万年前から活動していた小御岳(こみたけ)火山と約10万年前から約1万年前に噴火した古富士火山がある。 == 新富士火山以前の活動 == ; 約10万年前まで、小御岳火山 : 富士山の周辺一帯は数百万年前から火山活動が活発であったことが知られている。その中で約70万年前、現在の富士山の位置に小御岳(こみたけ)火山が活動を始めた。その頃は南東にある愛鷹山(あしたかやま)の活動も活発で、二つの大きな活火山が並んでいた。現在この火山の頭部が富士山北斜面5合目(標高2300m)の小御岳付近に露頭している。 ; 約10万年から約5000年前まで、古富士火山 : 小御岳火山がしばらく休止した後、約10万年前から新たな活動時期に入った。この時期を古富士火山と呼ぶ。古富士火山は爆発的な噴火が特徴で、大量のスコリア・火山灰や溶岩を噴出し、標高3000mに達する大きな山体を形成していった。古富士火山の山体は宝永山周辺等富士山中腹にかなり認められる。約2万年前に田貫湖岩屑なだれを生じた〔高橋正樹ほか、 日本大学文理学部自然科学研究所研究紀要 No.38 (2003) pp.117-166〕〔小山真人(2012)、〕。 ; 氷河期と泥流 : 北東麓側で富士相模川泥流(1万7000前から1万4000年前)など〔の火山泥流が複数回発生した。当時は氷河期で、最も寒冷化した時期には富士山における雪線(夏季にも雪が消えない地帯の境界)は標高2500m付近にあり、それより高所には万年雪または氷河があったと推定され、山頂周辺の噴火による火山噴出物が雪や氷を溶かし大量の泥流を生じる融雪型火山泥流を発生させたと推定されている。 ; 関東ローム層 : 東京周辺には、関東ローム層と呼ばれる褐色の細かい砂質の土が広がっている。これは古富士火山から飛んできた火山灰が主体の土である。同時期には箱根山も大量の火山灰を大規模に噴出させていたが、箱根の火山灰は白っぽく、古富士火山の火山灰は褐色なので見分けが付く。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「富士山の噴火史」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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