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富山 敬(とみやま けい、1938年10月31日 - 1995年9月25日〔 『声優名鑑』、549頁、成美堂出版、1999年、ISBN 978-4415008783〕)は、日本の男性俳優、声優、ナレーター。本名:冨山 邦親(とみやま くにちか)。満州国奉天省鞍山生まれ。引揚後は、本籍地の東京都で育つ。 所属事務所は東宝児童劇団、劇団葦、河の会、青二プロダクション、ぷろだくしょんバオバブと変遷。趣味は川釣り。「敬」という芸名は、本名の「邦親」のイニシャル「K」の当て字であるという。 == 生涯 == 日本大学芸術学部演劇科中退。アニメや映画の吹き替えの分野で、1960年代から1990年代半ばまで活躍した。第1次から第2次にかけての声優ブームの立役者の1人でもある。 1963年に『鉄人28号』にて、毎回役の違う脇役ではあるが初レギュラーを獲得。1968年に厳しいオーディションの末に先輩たちに勝ち抜き、『佐武と市捕物控』で主人公・佐武に抜擢され初主演を飾る〔ただし、後半で病気により降板し、34話より井上真樹夫に後任を譲っている。〕。1969年に『タイガーマスク』で主人公・伊達直人を演じ、人気を獲得。その後は『宇宙戦艦ヤマト』の古代進や、劇場アニメ『銀河鉄道999』及び『わが青春のアルカディア』の大山トチローなど、松本零士作品に数多く出演。永井豪原作である『UFOロボ グレンダイザー』では主人公の宇門大介(デューク・フリード)の声を担当、少女向けアニメ『キャンディ・キャンディ』ではテリィの声を担当するなど、複数のジャンルに幅広く対応した。 洋画吹き替えでは、ほとんどの作品でリック・モラニスの声を務めていた。 『タイムボカンシリーズ』では、ナレーターをはじめ、おだてブタ、ささやきリポーター等多くのキャラクターを担当。このうち『逆転イッパツマン』では、主役のイッパツマン(豪速九)の声を担当した。また作中では、富山自身をモデルにデザインした「トミー・ヤマ」というアニメキャラクターも登場した。 1980年代に入っても、『ゲゲゲの鬼太郎』のねずみ男役や『わが青春のアルカディア 無限軌道SSX』の大山トチロー、『それいけ!アンパンマン』のSLマンなど、コミカルな役を担当した。1990年代には『ちびまる子ちゃん』で、主人公のまる子の祖父・さくら友蔵の声を担当。超長編SFアニメ『銀河英雄伝説』では主人公ヤン・ウェンリーを長年にわたり担当し、結果的に富山の晩年を代表するキャラクターとなった。 1995年8月18日の『ちびまる子ちゃん 第2期』の第38話「すず虫がうるさい」の巻(1995年9月24日放送)の収録後、目の調子が悪いと訴え、同年8月21日に倒れ東京都新宿区の東京医科大学病院に入院。検査の結果末期の膵臓がんと診断された。仕事を優先する姿勢と人気声優としての多忙が仇となって癌の発見が遅れたという。同年9月25日午前9時7分に死去(満56歳没(享年58)〔『アニメージュ』VOL.210 1995年12月号p.117 徳間書店〕。翌年の6月に公開された『APO APOワールド ジャイアント馬場90分一本勝負』の郵便配達人役が遺作となった。妻に先立たれていたため、喪主は父親が務めた。 2007年に第1回(2006年度)声優アワード特別功労賞を受賞している。2008年の第2回(2007年度)からは、新たに声優アワードの一部門として富山の名を冠した「富山敬賞」が設立され、「その年に声優という職業を最も世の中に浸透させた功労者」に対して贈られることとなった。初の受賞者は古谷徹。唯一の女性受賞者〔第5回(2010年度)からは女性を対象とした同趣旨の賞である「高橋和枝賞」が設立されたため、男性限定となった。〕は第4回(2009年度)の水樹奈々。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「富山敬」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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