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富川磨崖仏 : ウィキペディア日本語版
富川磨崖仏[とみかわまがいぶつ]
富川磨崖仏(とみかわまがいぶつ)は、滋賀県大津市にある鎌倉時代作の磨崖仏である。1965年(昭和40年)5月に大津市指定文化財に指定。
== 概要 ==

正式には阿弥陀三尊不動明王磨崖仏といい、高さ40mの花崗岩からなる岩壁に阿弥陀三尊不動明王が彫られている。磨崖仏右の岩肌に応安2年(1369年)の銘文があるが、造られたのは鎌倉中期の時代と言うのが定説。もとは岩屋山明王寺跡と伝えられる。狛坂磨崖仏と並び近江を代表する磨崖石仏であり、近畿では笠置寺虚空蔵磨崖仏(像高約9m)や大野寺磨崖仏(像高約11.5m)に次ぐ規模である。本尊である中央の阿弥陀如来像は、耳辺りから鉱水が湧き流れ出て淡紅色となっており、このことから俗に「耳だれ不動」と呼ばれている。そのため、耳の病気に効験があるとして親しまれており、耳病の人の信仰を集め、参詣者も多い。
「阿弥陀三尊像」
* 阿弥陀如来
: 像高3.64m。像の周囲を彫り窪めて、板彫風に線や面を薄肉彫りした陽刻である。そのため、口や目などの表現が不自然になっている。蓮華座の上に座させ、その下には格座間を配している。
* 勢至菩薩
: 主尊の方を向き踏割蓮華座の上に立つ。宝冠には水瓶が付き、中尊側の手を与願印とする。
* 観音菩薩
: 主尊の方を見るように斜めを向く。宝冠に化仏をあらわす。中尊側の片手を与願印とし、もう一方の手に蓮華の茎を持つ。勢至と共に薄肉彫り
「不動明王立像」
本尊に向かって左側にあり、線刻の絵画的な表現で刻まれているが風化による損耗が激しい。阿弥陀三尊像と同じく鎌倉時代作とされる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「富川磨崖仏」の詳細全文を読む



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