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寒剤(かんざい、)とは、 混合する事で低温が得られる2種以上の物質の組み合わせ、またはその混合物で、起寒剤ともいう。 「氷と食塩」がよく知られ、家庭でのアイスクリームづくりに利用される。その他にも様々な組み合わせがあり、科学実験などで低温を得る冷却剤、クーリングバスで使う冷却材として用いられてきた。 現在は低温の研究や利用が進み、寒剤では到達出来ない極低温を得るため液体窒素や液体ヘリウムが用いられ、慣習的にこれらも寒剤と呼ばれる。 == メカニズム == 端的に言うと、融解熱や溶解熱が奪われることによって冷却が起こる。 ふたつの成分を混合したとき、熱力学的平衡が移動して温度が変化する事があり、特定の物質・相の組み合わせで、これが著しい吸熱反応となることを利用している。 例えば氷と食塩はともに固体だが、細かく砕いて混合すると界面では共融による凝固点降下で、飽和食塩水が生じる〔寒剤の温度が共融を上回っていた場合。もし下回っていれば、反応は進行しない。〕。これは氷にとっては融解なので、融解熱(333.5J/g)を周囲から奪い、温度が下がる。一方、食塩にとっては溶解なので、溶解熱(-66.39J/g)を周囲から奪い、温度が下がる。 ふたつの反応は同時進行し、断熱などが理想的な系なら共晶点付近まで降下する。 実際にはそこまで下げることは難しいが、混合比が共融混合物と同じなら混合物全てが温度低下に寄与するため、効率良く低温が得られる。 市販の簡易冷却剤も、水と塩類(尿素、硝酸アンモニウムなど)による寒剤で、主に溶解熱〔水の気化熱を利用するものもある。〕を利用している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「寒剤」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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