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寡婦 : ウィキペディア日本語版
寡婦[かふ, やもめ]

寡婦(かふ)とは、と死別または離別し、再婚していない女性のことである。寡婦という表現は主に文語や法の条文に用いられ、口語では後家(ごけ)や未亡人(みぼうじん)〔古代中国においては諸侯と死別した妻が、まだ夫に殉じずにおめおめと生き残っていて恥ずかしいと意味で用いる「謙称」であった(『朝日新聞』1988年1月28日 東京朝刊4面)。時代が下ってからは、卑称としての用法はなくなり、一般的な他称としても用いられるようになった。〕が用いられる。今日、日本では寡婦を支援するための、税制上の優遇や公的な援助制度などが設けられている。
==概要==
所得税法第2条においては、寡婦について次のように定義をしている。
: イ 夫と死別し、若しくは夫と離婚した後婚姻をしていない者又は夫の生死の明らかでない者で一定のもののうち、扶養親族その他その者と生計を一にする親族で一定のものを有するもの
: ロ イに掲げる者のほか、夫と死別した後婚姻をしていない者又は夫の生死の明らかでない者で一定のもののうち、純損失の繰越控除及び雑損失の繰越控除の規定を適用しないで計算した場合における総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額(以下、「合計所得金額」)が500万円以下であるもの
また、母子及び寡婦福祉法の定義では、「配偶者のない女子であつて、かつて配偶者のない女子として民法第877条の規定により児童を扶養していたことのあるもの」を指す。
養老律令では寡婦は相続権を有するとされ、源頼朝の妻であった北条政子も寡婦の権限の一つとして頼朝が創設した幕府の運営に関与したが、武家の所領保全を優先とした鎌倉時代後期以後は大きな制約が加えられ、江戸時代には完全に相続権を否定され、子供がいない寡婦が出た場合には必ず親族縁者が養子を迎えさせ、寡婦は一切の財産を養子に与えてこれに従う義務を負うものとされていた。
婚姻が条件になっている点や扶養親族が子でなくても構わない点で、シングルマザーと似ているが同義ではない。また、寡夫と比べて同じ一人親でも税制上の優遇などが大きい。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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