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対戦車砲[たいせんしゃほう]
対戦車砲(たいせんしゃほう)とは、対戦車兵器として使用される火砲である。
== 概要 == 歩兵部隊の戦車に対する防御用火砲として特化し、初速・貫徹力を重視し発射速度に優れ、かつ戦車からの発見・攻撃を防ぐために高さを低くした火砲である。照準眼鏡を用い、直接照準により射撃する。対戦車砲は低伸弾道(ライナー性で、直進し、長距離を飛んでも落差が少ない)を描く砲弾を撃ち出し、目標を砲弾の存速によって打ち破ることを目的とする。主目標は装甲された車両であるが、榴弾を用いて対人戦闘も可能である。ただし観測員を置いた間接砲撃は通常行わない。 通常、火砲は砲兵の装備であるが、対戦車砲は歩兵砲と同様に歩兵の装備となることも多い。また、当初は人力で陣地間を移動させながら戦うことを想定され、小型軽量な砲が使われた。第二次世界大戦前半頃までの戦車は総じて装甲が薄かったため小型の対戦車砲で対処可能であったものの、やがて火力と装甲のシーソーゲームが始まり進化を遂げ、大戦後半には野砲・高射砲・カノン砲(加農)と変わらない大きさとなり、牽引には人力や輓馬ではなく、中・大型の自動車や牽引車が必要になった。また砲自体が戦車の車体に搭載されるようになり、突撃砲や自走砲に進化する。 第二次大戦後、大型化して運用が難しくなってしまった対戦車砲は、砲種の統合および軽便な無反動砲や対戦車ミサイルの登場、また機動性に富む自走砲の進化によって消滅して行った。現代ではごく一部の国の二線級部隊に、野砲をかねた対戦車砲が残っているのみである。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「対戦車砲」の詳細全文を読む
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