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対抗改革 : ウィキペディア日本語版
対抗宗教改革[たいこうしゅうきょうかいかく]

対抗宗教改革(たいこうしゅうきょうかいかく)とは、16世紀トリエント公会議を頂点としたカトリック教会内の改革刷新運動のこと。かつては「反宗教改革」という語が用いられていたが、近年の研究の結果、対抗宗教改革は宗教改革より以前に始まっていたことがわかり、カトリック改革とも呼ばれるようになってきている。
== 意義 ==
対抗宗教改革(カトリック改革)は従来、宗教改革とそれに伴って勃興したプロテスタントへの対抗という限定的な見方で捉えられて来たが、近年カトリック教会の改革は宗教改革以前から推進されていたものであったことが明らかになるにつれ、単なる宗教改革への反動とみる「対抗宗教改革」という言葉の語弊を避け、「カトリック改革」と呼んで中世後期以来の脈々と続くカトリック教会刷新運動に位置づける言い方が主流となってきている。
宗教改革の幕開けとなった1517年マルティン・ルターによる『95ヶ条の論題』の提示のはるか以前からカトリック教会の自己改革はおこなわれていた。それはカトリック教会が伝統的に保持してきた教義および教会組織に対する攻撃という流れに抵抗するものであり、14世紀ヤン・フスジョン・ウィクリフが指摘した聖職者の堕落への反省によるものであった。
カトリック改革の中でいわゆる「対抗宗教改革」にあたる部分は教皇パウルス3世の時代に始められ、宗教改革者たちの批判を受けて改革を行ったが、それは宗教改革者に対してカトリック教会の伝統を擁護するという面だけでなく、プロテスタントの批判に耐えうるカトリック教会としての自己改革を目指すものであった。
トリエント公会議において頂点に達するカトリック改革は三段構造の教会の戦略という面をよく表している。それは頂点にたつものが個々の教会を通して信徒の一人一人と結びついているというものである。カトリック改革においてカトリック教会は自己の教義と中世的な教会構造を再確認し、時代に即して効果あるものとするよう改善したのである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「対抗宗教改革」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Counter-Reformation 」があります。



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