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対格(たいかく、 、 。略号ACC)は、名詞がもつ格のひとつで、主格対格型言語の場合、他動詞の直接目的語を標識する場合に用いられる。目的格・業格と呼ばれることもある。ドイツ語では4格()ということもある。 日本語の場合、「を」が該当する。また、多くの言語において対格は特定の前置詞の目的語としても用いられる。このとき、フランス語では代名詞の強勢形を使用する。現代ギリシャ語の対格は古典語にあった与格の意味も含まれていて、前置詞の後の名詞の多くが対格に変化する。 対格はインド・ヨーロッパ語族の多くの言語(ラテン語、サンスクリット語、ギリシャ語、ドイツ語、ロシア語など)、またセム語族の言語(アラビア語など)に存在する。 フィン語、エストニア語のようなフィン語族の言語では、直接目的語を標識する場合に、対格だけでなく分格(partitive case)も用いられる。形態論では、いずれも対格としての働きを持つが、対格の名詞は動作的意味をもち、一方、分格の名詞は動作的な意味をもたないという相違がある。 == 日本語 == 古日本語には、アルタイ語祖形の対格形態素 *-i-gi起源の対格を示す助詞「い」があった。例として歌謡「頭椎い石椎い持ち」(『古事記』神武)。ロイ・アンドリュー・ミラー「久米歌に関する若干の言語学的考察」〔ネリー・ナウマン『久米歌と久米』, 言叢社, 1997年, 185頁〕〔 現代日本語の対格を示す助詞「を」には、次のような用法がある。 *直接目的語を表す。意味的には様々のものがある。「車を見かける」「車を壊す」「ご飯を作る」「小学生を教える」「英語を教える」 *ある種の移動の起点を表す。「家を出る」「大学を卒業する」 *移動の経由地を表す。「高速道路を走る」「橋を渡る」「角を曲がる」 下二つの用法は、対格の典型的用法から区別する場合もある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「対格」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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