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対蹠地(たいせきち、たいしょち)は、地球あるいは他の天体上で、ある場所とは180°逆に位置する場所である。地球においては俗にいう「地球の裏側」である。対蹠点(たいせきてん、たいしょてん)とも言う。数学では3次元のいわゆる球以外の、抽象的な球面に対しても対蹠点という表現を使う〔任意の立体図形においては、「表面をたどって最も遠い場所」が非直観的・非自明な場合があることが知られている。小谷の蟻の問題を参照。〕。なお、対称点(たいしょうてん)は誤り。 「対蹠」の「蹠」は、「足裏」を意味する語である。従って、「対蹠」とは、「足裏を対する」という意味で、即ち「正反対」を意味する語である。英語の「antipode」は、“anti”(反対)と“pode”(足)の合成語で、「足を対した所」を意味する。「たいせき」が本来の読みで、「たいしょ」は慣用読みである。 本項では、特に断らないかぎり地球の対蹠地について記述し、地球を球で近似する。 == 例 == 北極点と南極点は互いに対蹠地である。ただし北磁極と南磁極は、地磁気が磁気双極子として対称でなく、対蹠地からかなりずれている。 日本(特に西日本や南日本)に対するブラジル、上海(中国)に対するブエノスアイレス(アルゼンチン)など。上海は、北緯約30°・東経約120°に位置するのに対して、ブエノスアイレスは、南緯約30°・西経約60°に位置するので、互いに正反対となる。日本や韓国や中国では、一般に「対蹠地」「地球の裏側」という場合、ブラジル、アルゼンチン、チリ、ウルグアイ、パラグアイ、ボリビアを指す。 南西諸島のうち沖縄県は、日本国内では唯一の県内全部の陸地の対蹠地が全部陸地(南アメリカ大陸)である。沖縄県の西部の一部の陸地(=先島諸島の一部)の対蹠地はパラグアイの領土で、沖縄県(那覇市がある沖縄本島も)の陸地の大部分、それに鹿児島県のトカラ列島と奄美群島、東京都の沖ノ鳥島の対蹠地は全てブラジルの領土に当たる。 また、スペインの対蹠地はニュージーランドに当たるため、スペインやイギリス、フランスなどヨーロッパ西部では、「対蹠地」「antipode」というとニュージーランドに当たり、オーストラリアも含めて指す場合が多い。また、ニュージーランド南東部のアンティポデス諸島は、グリニッジ天文台の対蹠地に近いことに因んだ名称である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「対蹠地」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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