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小穂(しょうすい)とは、イネ科やカヤツリグサ科における花を含む構造のことである。通常は複数の花を含み、鱗片状の構造が折り重なったものである。本来は花序に由来する構造だが、この類ではこれが花序を構成する単位となっている。 == 概説 == イネ科やカヤツリグサ科の植物は花らしい形の花をつけず、その代わりに緑色や褐色のまとまった形のものを花序につける。時期が合えばそこから雄蘂や雌蘂が出るのが見え、これが花を含む構造であることがわかる。このようなものを小穂という。 これらの2科は虫媒花の先祖から風媒花へ進化し、その過程で花弁などを失い、花の構造が単純化したと考えられる。だが同時に、そのような花をつける枝が短縮し、苞葉が変化した鱗片や穎と呼ばれる構造の間に花が囲まれることで小穂を形成したと考えられる。 小穂は複数の花を含む花序に由来するので、普通は複数の花を含む。イネのように単独の花のみを含む場合もあるが、その場合でも元は複数の花を含んでいたものであり、それが他の花を退化させて今の状態になったものと考えられる。また退化した花の一部が残る場合も珍しくない。 小穂は花序に由来するが、この群ではそれ自身が花序を構成する要素として扱われ、この類で○○花序という場合、小穂の配置を指す。 具体的な構造は2つの科で大きく異なるため、詳細はそれぞれ別に説明する。なお、この2科以外に南半球だけに分布するサンアソウ科 Restionaceae のものも小穂を形成する。鱗片が螺旋状に並んだもので、系統的にはイネ科に近いとされる〔ブリッグス(1997),p.40-43〕。 File:Eccoilopus cotulifer aburassk.jpg|アブラススキ(イネ科アブラススキ属) File:Nutgrass Cyperus rotundus02.jpg|ハマスゲ(カヤツリグサ科カヤツリグサ属) File:Restio tetraphyllus0-2.jpg|''Restio tetraphyllus''(サンアソウ科) 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「小穂」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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