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小粒銀 : ウィキペディア日本語版
豆板銀[まめいたぎん]
豆板銀(まめいたぎん)は、江戸時代に流通した銀貨の一種。小粒銀(こつぶぎん)、小玉銀(こだまぎん)とも呼ばれる。当時、銀座において用いられた正式名称は「小玉銀」であり〔田谷博吉 『近世銀座の研究』 吉川弘文館、1963年〕〔瀧澤武雄,西脇康 『日本史小百科「貨幣」』 東京堂出版1999年〕、『三貨図彙』にもこの名称で記述されているが、『金銀図録 』および『大日本貨幣史』などの古銭書には「豆板銀」という名称で収録されている。
== 概要 ==
形状は小粒の銀塊で、重量は不定だが1(約3.75グラム)から10匁(37.5グラム)程度の秤量銀貨で、0.1匁程度の小粒のものも存在し露銀(つゆぎん)と呼ばれ、僅かな目方の調整に用いられた。
表面には「常是」および「寳」に加えて年代を現す文字極印が打たれ、また片面ないし両面に大黒像の極印が丁寧に打たれたものが存在し、恩賞および贈答用とされる。
それ自体を取引に利用するほか、丁銀に対する小額貨幣として補助的な役割をもつ。例えば、小型の丁銀に豆板銀を加えて重量を43匁(約161.25グラム)にあわせ、紙に包んで封印し、まとめて使用する事も行われた。これを包銀という。丁銀は包銀の形で大口取引に使用されることが多く日常生活で使用するには高額過ぎ、裸で使用されることはほとんどなかったが、豆板銀については持ち運び可能な銀秤(ぎんばかり)により随時秤量しての支払いが可能であり、また現金を銭緡(ぜにさし)で持ち歩くよりも携帯に便利で、適宜両替屋に替えて使用するなど、重宝された。
元和6年(1620年)頃に鋳造された慶長豆板銀に始まり、安政6年(1859年)の安政豆板銀まで常に丁銀と同じ銀品位で鋳造され、江戸時代を通じて発行された。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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