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尻屋崎[しりやざき]
尻屋崎(しりやざき)は、青森県下北郡東通村にある下北半島の北東端をなす岬である。岬の北側は津軽海峡、東側は太平洋。潮の変わり目である。 あたり一帯には寒立馬(かんだちめ)という馬が放牧されており、観光の要所になっている。下北半島国定公園に指定されている。尻屋崎への道にはゲートが設けられており、夜間と冬期は閉鎖される。
== 歴史 ==
尻屋崎周辺の海域は、津軽海峡から太平洋へと潮の流れが変わりやすく、また濃い霧がよく発生するため、海上交通の難所として古くから恐れられ、江戸時代にはここは避けて、下北半島の物資は専ら西廻り航路(北前船)で日本海経由で運ばれた。太平洋経由の江戸から北上する東廻り航路は江戸中期にようやく八戸までの交通が確保されたにすぎなかった。蝦夷地の本格的な開発は、この海域をはじめとする、安全な航路と海洋技術の開発を待たねばならなかった。 明治9年に尻屋崎灯台ができたが、明治16年から25年の間には16件の海難事故があった。また、ロシアとの戦争が予期されていた世情から、津軽海峡を封鎖されたら陸奥湾の湾口を押さえられ艦隊が行動できなくなるという観点もあった。また成田鉄四郎は尻屋崎の害を説くにあたり、自身の著書「陸奥湾之将来」の中で、地元民のおどろおどろしい蛮風を伝える「口碑」について記述している。これによると、尻屋崎沖で海難事故が起これば、地元民は船員を助けるのだが、酒食をふるまうと見せかけてしたたかに酔ったころを海に突き落とし、船の積み荷を我が物にして臨時収入としていたという。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「尻屋崎」の詳細全文を読む
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