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山段 芳春(さんだん よしはる、1930年7月8日 - 1998年)は、元京都自治経済協議会理事長。京都の政財界に絶大な影響力を持ち、「京都のフィクサー」と呼ばれた関西闇社会の大物である。 京都府福知山市出身。戦後直ぐに京都府警察の警察官となり西陣警察署に配属、そこで主として経済事犯を担当したことを切っ掛けに政財界や闇社会とのつながりを得る。警察を退職後は京都信用金庫に入り、更に子会社のキョート・ファンド社長に就任。ここを根城として政財界や官界・労働組合・警察・検察、更には闇社会に至る幅広いネットワークを築き上げ、戦後の京都でのし上がった。 政界では保革双方にパイプを持ち歴代京都市長の誕生にも多大な影響を及ぼし、労働組合や部落解放同盟の幹部にも知己が存在した。経済界では京都信用金庫ばかりか京都自治経済協議会を通じて京都銀行など地場の有力企業にも影響力を行使し、イトマン事件でも名前が挙がっている。以前在籍していた警察ではOBをまとめる中心となり検察にも顔が利き、暴力団などの闇社会でも会津小鉄会・高山登久太郎会長と親しいなど太いパイプを持っていた。京都新聞、近畿放送等のマスコミもその影響下に置き、両社社長を兼任していた白石英司の急死を発端とする内紛では自らその収拾に乗り出している。 こうして京都の黒幕的存在として隠然たる力を誇ったが、京都銀行の株買占め事件に際しての対応が誤解を招き、更にイトマン事件での追及などから、後に各界からの離反者を出すことになった。加えて田中角栄→竹下登・金丸信の影響力を背景として野中広務が勢力を増すなど、ドンとしての影響力は衰えることになる。晩年は社会福祉活動に力を注いだという。 広大な人脈を背景に京都社会に類稀な利権構造を築き上げ、その頂点に君臨した人物であることから、京都の田中角栄と呼ぶ向きもある。しかしながら、長きにわたってその存在は一般には知られることがなく一貫して陰から影響力をふるい続けたことから、正に「黒幕」と呼ぶに相応しい人物であったと言えるであろう。 == 関連書籍 == * 黒幕といわれた男―山段芳春の素顔(安川良子 著、洛南書房) * 京都に蠢く懲りない面々―淫靡な実力者たち(湯浅俊彦 著、講談社) 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「山段芳春」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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