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山片幡桃 : ウィキペディア日本語版
山片蟠桃[やまがた ばんとう]

山片 蟠桃(やまがた ばんとう、延享5年/寛延元年(1748年) - 文政4年2月28日1821年3月31日))は、江戸時代後期の商人であり学者〔「山片蟠桃」『日本大百科全書(ニッポニカ)』小学館。〕。名前は、升屋の番頭をしていたことからもじったもので、本名は長谷川芳秀、通称升屋小右衛門。
== 生涯 ==

播磨国印南郡神爪村(現兵庫県高砂市)の農家に生まれる。生家は豊かな在郷商人でもあった。13歳のとき大阪の伯父の養子となる。
幼時から大阪の両替商である升屋に仕え、若くして番頭となり手腕を振るい、傾いていた経営を軌道に乗せた。大阪学問所の懐徳堂に入門し、儒学者の中井竹山と弟の中井履軒に学んだ。1771年(明和8年)、24歳の時、番頭となり、商才を発揮して桝屋を繁盛させた。〔岡田俊裕著 『日本地理学人物事典[ 近世編 ]』 原書房 2011年 160ページ〕。
財政破綻した仙台藩に建議し、差し米(米俵内の米の品質チェックのために米を部分的に抜き取ること)をそのまま集めて利用し、無駄を浮かせて節約し、藩札を発行するなどした。藩札を発行した代わりに、従来の金貨の金を差し米の節約で捻出した資金で大阪に輸送し、それを利殖に回して巨額の利益を上げた。仙台藩の財政はこれによって再建され、彼は大名貸しの金を回収することができたと言う。
その功績を讃え、升屋では彼に山片姓を与え、親類並みに遇した。
その一方で学問に励み、晩年には失明という障害を乗り越え、五十半ばから著作にとりかかった主著『夢の代』を死の前年に完成させた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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