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岩見沢ポルタ(いわみざわポルタ)は、北海道岩見沢市にある再開発ビルである。通称・であえーる岩見沢。 == 概要 == 1986年(昭和61年)岩見沢市中心市街地活性化を目的に、地元経済界が設立した第三セクター「岩見沢都市開発株式会社」により第一種市街地再開発事業として〔北海道岩見沢市ポルタ地区 - 国土交通省 〕建設されたビルである〔“岩見沢都市開発 特別清算決まる 負債総額65億円”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2011年5月27日)〕。1988年(昭和63年)12月に開業した地上5階・地下1階建ての〔第1ポルタビル〔“岩見沢 ポルタビル 競売へ 最低価格1億9000万円 関係者、冷静な対応”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2009年10月21日)〕と、テナント付き立体駐車場の第2ポルタビルで構成されている。 ビルの開業直後は核店舗である西友岩見沢店の存在もあって中心市街地への集客力を向上させることに成功したものの、周辺の地元商店街の売上はビル内の店舗との相乗効果を引き出せず、逆に競合などで減少する結果となった〔“<地域えこのみい> 岩見沢-核店舗を生かせぬ地元。集客力が高まった半面、商店街の売り上げ減少”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1989年4月18日)〕。また、岩見沢都市開発は分譲マンションの「第3ポルタ」も建設したものの〔“<経済アメダス>マンション不振 岩見沢 中心街再開発にも陰り”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1993年8月17日)〕、こちらも売れ行きの不振が続いた〔。 さらに核店舗の西友が郊外の大型店の進出ラッシュなどの影響を受けて売り上げ不振に陥り、2009年(平成21年)3月31日で閉店〔“西友岩見沢が閉店 一部テナントは営業継続”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2009年4月1日)〕すると、後継となる新たな核店舗の招致も難航し〔“西友岩見沢店が閉店 商店街衰退に拍車 地元、後継決まらず焦り”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2009年4月1日)〕、その他も大手チェーン店など有力テナントが同時に撤退した。閉店後は残った約20店のテナントのみで営業を継続する形が続く事となる〔“西友岩見沢 テナント営業継続も 20店前後 後継店決定に期待”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2009年2月10日)〕〔“アイブックきょう再開 西友跡ポルタビル CDセールも”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2009年4月24日)〕。核店舗の撤退により、ビル周辺の岩見沢市の中心市街地の集客力はさらに減少して衰退に拍車がかかり〔“西友岩見沢店 閉店から1カ月 中心商店街 衰退に拍車 売り上げ減少 「早く後継店を」”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2009年5月1日)〕、ビル周辺にあった店舗も2010年(平成22年)4月に郊外に移転するなど空洞化は一段と加速した〔“<2010岩見沢市長選 争点の現場から>1 中心市街地 再生へ 見えぬ具体策”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2010年9月14日)〕。 また、西友撤退直後の2009年(平成21年)5月にはビルを所有・運営していた「岩見沢都市開発」が約65億円の負債を抱えており、ビルの売却と会社の清算を模索していることが表面化した〔“岩見沢都市開発 負債総額は65億円 西友跡 ビル売却し清算へ”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2009年5月29日)〕。同年9月には同社が約5億円の債務超過に陥っていることや固定資産税を滞納していることも表面化し〔“岩見沢都市開発 債務超過5億円 ポルタビル 西友後継 年内目指す 滞納固資税 回収困難に”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2009年9月9日)〕、翌月10月には最低価格約1.9億円で当ビルの競売公告が行われるに至った〔。同社は引き続き西友の後継として地元のスーパーや〔“旧西友岩見沢店 後継店の決定 越年濃厚 地元スーパー難色示す”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2009年12月9日)〕農協にも出店を依頼していたが、入居が決まらない状況が続いた〔“<2009空知 取材ノートから>6 出店企業誘致進まず 農協も固辞 打つ手無し”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2009年12月17日)〕。 そのため2010年(平成22年)3月に岩見沢市商店街連合会などが岩見沢市よるビルの取得を要望したが〔“市商連が市の購入要望へ 多額の税投入 論議尽くせ 岩見沢・ポルタビル 具体性欠く理事会の決定”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2010年3月11日)〕、岩見沢市商工会議所ではビルの具体的な活用策無しでの買い取り要請に異論が出るなど地元経済界での意見集約も難航することになった〔“岩見沢ポルタ問題 市に買い取り要請足踏み 商工会議所 活用策なしに異論”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2010年4月2日)〕。 この要望に対し岩見沢市では、中心市街地の振興策を策定するための検討委員会を立ち上げるなど対応策の検討を進め〔“岩見沢ポルタビル再生 市、地域限定し振興策 本年度中に策定 検討委近く設置”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2010年8月31日)〕、2011年(平成23年)3月に岩見沢市議会でビルの買い取りを決定するに至った〔。こうしてビルの売却による清算〔の見通しが立ったことから、当ビルの所有・運営していた「岩見沢都市開発」は同年5月26日までに札幌地方裁判所から特別清算の開始決定を受けることになった〔。 岩見沢市はビルの取得後、中心市街地活性化の中核施設として整備を進め〔“<そらねっと24 けいざいトレンド>新装4カ月 であえーる 出足順調 「売り上げ2~3割増も」 高齢者に買い物券「交流空間」活用 市など「次の一手」模索 岩見沢”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2012年7月24日)〕、閉店から約3年が過ぎてようやく核店舗のAコープ(いわみざわ農協)が1階に出店し〔、3階には岩見沢市教育委員会や子育て関連部署を市役所から移転させるなど官民の同居する新たな施設として改装を行い〔“子育ての悩み 解消の場に 岩見沢市教委が4課集約 移転のポルタで業務開始”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2012年4月3日)〕、2012年(平成24年)4月1日に市民交流施設「であえーる岩見沢」として新装開業した〔“<地域けいざい 現場から>岩見沢 ポルタビル新装開店 再生、商店街への効果鍵”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2012年5月23日)〕。 2014年度(平成26年度)より、3階の子育て関連施設の強化(KIDSはらっぱSORAの拡張や岩見沢市保健センターの育児関連部門の移転)を軸としたさらなる改修工事に着手。2016年4月1日よりビル3階にこども・子育て広場「えみふる」を開設した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「岩見沢ポルタ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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