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嵩山三闕銘 : ウィキペディア日本語版
嵩山三闕銘[すうざんさんけつめい]
嵩山三闕銘(すうざんさんけつめい)とは、中国後漢代、元初5(118)年から延光2(123)年にかけて建てられた嵩山太室石闕銘嵩山少室石闕銘嵩山開母廟石闕銘の総称。隷書が公式書体であった漢代にあって、極めて珍しい篆書による金石文である。
3つとも全て現在も建造地に残されている。ただし嵩山少室石闕銘・嵩山開母廟石闕銘は廟が廃され、石闕のみが残されている。
==建造の事情==

「石闕」とは神を祀る廟の入口に建てられた装飾的な門柱のことである。嵩山は河南省にある霊山の一つで、東峰を「太室山」、西峰を「少室山」と呼びならわし、古くから信仰の対象とされていた。古く太室山の麓に「太室」、少室山の麓に「少室」という廟があり、その2つの廟と太室に隣接していた「開母廟」に建てられた石闕の銘文が「嵩山三闕銘」である。
太室石闕銘は、碑文によれば元初5(118)年4月に陽城県令の呂常という人が建造したことが分かっている。その後延光4(125)年に穎川太守の楊という人が追刻したと見られている。
少室石闕銘は、碑文に直接年代は見当たらないものの、次の開母廟石闕銘と共通する部分があることから延光2(123)年頃の建造と見られる。建造者は陽城県の人物であるということは分かるが、名までは不明である。
開母廟石闕銘は王朝の創始者・の妃を祀った廟のもので、廟名は禹の妃=2代目の帝・の母であることから「啓母」となるところを、前漢景帝を避けて同じ意味の「開母」としたものである。銘文によると延光2(123)年に穎川太守の朱寵という人が建てたものと分かる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「嵩山三闕銘」の詳細全文を読む



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