|
東北大学百周年記念会館(とうほくだいがくひゃくしゅうねんきねんかいかん)は、仙台市青葉区の東北大学川内南キャンパス(旧仙台城二の丸)にある、コンサートホールおよび会議室等からなる複合施設である。愛称は「川内萩ホール」。 東北大学の講堂などに使用されていた施設を、創立100周年および国立大学法人化を機に、一般利用が出来る興行場法該当施設として改装した〔東北大学百周年記念会館 川内萩ホールについて (東北大学)〕。ホールの改装では、東北大学関係者が最先端の音響学を用いて設計し、一般には困難とされる一流のコンサートホールの音響と講演を明瞭に聴き取れる音空間との両立を実現した〔。 == 概要 == 1907年(明治40年)6月22日創立の東北大学が、川内南キャンパス(旧仙台城二の丸)内に創立50周年を記念して1960年(昭和35年)10月30日に開館させた「東北大学記念講堂及び松下会館」を、2007年(平成19年)の創立100周年を記念して全面改装し設置した。総工費は約16億円〔東北大の新ホールで安藤忠雄さん講演会-定員を超える1,500人来場 (仙台経済新聞 2008年11月8日)〕。「東北大学記念講堂及び松下会館」は、5階建ての東北大学記念講堂(本館。通称:川内記念講堂)と、2階建ての別館(松下会館)が2棟連結した施設であったが、今回の改装に伴い両者を一体的な施設とみなして「東北大学百周年記念会館」(愛称:川内萩ホール)に名称変更した。また、国立大学法人化に伴い、市民の利用を意識した改装を行っている。 川内記念講堂は、創立50周年の際に建設された座席数1,900席余りの学内最大の講堂であり、県内有数の収容能力のあるホールでもあった。これを、世界水準の音響を実現し、かつ、国際学会機能を備えるよう改装を行い、アカデミックホールとした。まず音響を優先し、ホールの横幅を削減して、アムステルダムのコンセルトヘボウでみられるシューボックス型に変更した〔。また、大編成オーケストラあるいは合唱付きオーケストラ編成が可能なようステージも大幅に拡大した〔。さらに、客席にも大きめの座席を導入するなどした〔。これらにより、座席数は1,230席+車椅子用スペース5台分に激減した。ホール付随の控室(楽屋)として大中小あわせて6室(1階に4室、2階舞台袖に2室)が利用可能。国際学会機能については、6か国語同時通訳ブースや大型スクリーンなどを設置した。ホールの出入口部分には展示ギャラリーも設置され、東北大学の所蔵史料や最先端の研究成果などが展示されている。 松下会館は、松下幸之助の寄付により創立50周年の際に建設された。改装にあたって川内萩ホールの付帯施設と見なされることになり、会議室(1~3室の間仕切りなしシアター形式で150席)、応接室、ファカルティクラブ、会館事務室が設置された。2015年(平成27年)3月1日にはファカルティクラブに「Cafe Mozart Klee's coffee」が開店した。 当館の隣接地には、6か国語同時通訳ブース付きの1,000席の大ホールを備えた仙台国際センター(、受け入れ可能なコンベンション参加者数:約6,000人)があり、当館周辺は仙台市のコンベンション地区となっている〔地下鉄東西線(仮称)国際センター駅周辺整備に関する懇話会 (仙台市)〕〔仙台商高跡に展示施設 地下鉄東西線で整備中間案 (河北新報 2011年11月23日)〕〔地下鉄東西線「国際センター駅」整備案への意見公募 仙台市 (河北新報 2011年12月3日)〕〔<国連防災会議> 2500人収容展示棟完成 (河北新報 2015年1月29日)〕。また、江戸時代に一般諸士の仙台城二の丸登城に用いられた扇坂の跡地に、当館と同センターおよび仙台市地下鉄東西線・国際センター駅との間の近道となる階段()が新設され、同センターでの第3回国連防災世界会議(2015年3月14日~18日)の開催を前にして供用開始された〔<国連防災会議> 主会場-東北大を遊歩道結ぶ (河北新報 2015年3月11日)〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「東北大学百周年記念会館」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|