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川越久保町駅 : ウィキペディア日本語版
川越久保町駅[かわごえくぼまちえき]

川越久保町駅(かわごえくぼまちえき)は、埼玉県川越市大字川越(現・三久保町17-4)に存在した川越電気鉄道(その後西武鉄道大宮線)の停留場である。
== 概要 ==
川越電気鉄道(その後西武大宮線)の川越側ターミナルに当たる電停である。当初こそホームのみといういかにも「電停」というべき構造であったが、のちに駅前広場と駅舎が整備され、広い構内を持つれっきとした駅となった。
駅舎は木造平屋でホームの頭端部に位置しており、駅舎入口横には売店が併設されていた。ホームは駅舎に向かって1面2線の構造となっていた。ただし後述する通りループ線構造という特殊な構内配線のため、南側の1線のみが乗降に用いられていた。ホームの端に小さな一人便所があった〔東京電力川越支社(川越火力発電所跡地)の看板『川越火力発電所と川越電気鉄道の軌跡 昭和2年頃の久保町駅構内と駅前図』〕。
内部の詳細は不明であるが公文書には「金庫」「日付スタンプ」など乗車券を販売する駅でなければ存在し得ないような備品が記録されており、駅務室を備えある程度の駅員が常駐する有人駅であったと考えられる。
当時の社員の言によると、待合室には木製のベンチがあり、入り口を入ると右手奥はホームに続く改札口、左手には出札窓口があり、駅務室の入り口は改札を入ったホーム側にあった。金庫については出札係の机の横、北側の壁に南を向いてあり、その金庫の前、つまり部屋の右奥が駅長の机であったそうだ。
構内は車庫が存在し、大宮線の運行拠点であった。ただし全ての車両がここに戻っていたことから、1927年8月28日の終電後に原因不明の失火によって車両もろとも車庫が焼失、当時保有していた全11両の車両を廃車して王子電気軌道(現在の都電荒川線)から車両を譲り受けざるを得なくなるという災難にも遭っている〔「ちんちん電車があったころ 昭和初年の川越電車・西武大宮線」『小江戸ものがたり 第十二号』川越むかし工房、2009年10月30日〕。
なお、大正末頃の写真で見ると駅前広場には広告や周辺地図の看板類、電話ボックスなどの存在が確認され、市街地から少し離れたところにありながらも川越町駅等より市街地に近かった為、ターミナルとしてある程度栄えていたことがうかがえる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「川越久保町駅」の詳細全文を読む



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