|
淡水魚(たんすいぎょ、英:Freshwater fish)は、淡水で生活し得る魚類の総称。淡水魚は2006年の時点でおよそ1万2,000種が知られ、現生の魚類2万8,000種のうち約43%を占めている〔『Fishes of the World Fourth Edition』 pp.11-14〕。主として河川にすむ魚は、川魚(「かわざかな」または「かわうお」)と呼ばれることも多い。 淡水魚が生息する河川や湖沼などの陸水は、地球上に存在するすべての水のうち0.01%にも満たず、一種あたりの平均体積は海水魚の約7,500分の1に過ぎない〔『The Diversity of Fishes Second Edition』 p.339〕。海水魚よりもはるかに狭い生物圏で獲得された淡水魚の著しい生物多様性は、平均水深が浅い淡水域では基礎生産が非常に高いこと、隔離状態が容易に発生し種分化が促進されやすいことなど、複雑に絡み合った生態学的・地質学的要因によってもたらされたものと考えられている〔。 == 淡水魚の区分 == 淡水域と海水域の境界ではさまざまな形での魚類の出入りがあり、「淡水魚」を明確に定義することは難しい〔『魚学入門』 pp.53-54〕。淡水魚の区分は海水への耐性の程度、あるいは生活史に占める淡水域の割合を基準にして行われることが多い〔。 生活史に基づく分類の一例として、コイやナマズなど淡水中で生涯を送るものを純淡水魚(一次性淡水魚、Primary)、ウナギやアユのように一生の一時期を海水中で過ごすものを通し回遊魚、ボラやスズキなど本来は海水魚・汽水魚であるものが淡水域に侵入するものを周縁性淡水魚(Peripheral)として区分する〔。 ただし、区分法は研究者による異同が多い。メダカ・カダヤシのように通常は淡水で生活する一方、偶発的に海水域に進出しうるものを二次性淡水魚と呼ぶが、これを広義の純淡水魚に含める場合と、独立の区分として扱う場合とがある〔。また、サケ類などの回遊魚を、周縁性淡水魚に含めることもしばしばある〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「淡水魚」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Freshwater fish 」があります。 スポンサード リンク
|