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布 : ウィキペディア日本語版
布[ぬの]

(ぬの)とは多数の繊維を薄く広い板状に加工したものを指す。作り方によって織物編み物メリヤス生地)、レースフェルト不織布に分けられ、使用している繊維の種類、織り方、編み方により性質が決まる。古代日本では植物繊維で作られた物のみを指し、絹織物毛織物は「布」とは呼ばれていなかったが、現在は繊維の材質に関わらず布と呼ぶ。衣類装飾などに使用される。歴史上では、貴重な材質の布は、一種の貨幣としても流通した。
== 歴史 ==
中国では2200年前の西周にはすでに簡単な織り機が生まれていたとされ、これを使って布が作られた。前漢馬王堆王墓湖南省)からも布や、特に布に書かれた書物である帛書が出土しており、現地で展示されている。
古代中国では税源として布を使ってきた。日本でも飛鳥時代の『大宝律令』において租庸調が定められ、調として布を納めた。この制度は、調布市の地名の由来ともなっている。当時の日本ではは別格のものとされていたため、布の概念には含まれておらず、『大宝律令』でも絹と布は分けて書かれている。また、毛織物木綿も当時の日本では生産されていなかった。従って当時の「布」はなどで作られたものだけを指していた。
代の中国では、各種の綿糸加工器具や織り機が改良され、綿布の加工技術が向上した。特に烏泥涇鎮(現上海市)の黄道婆は紡ぎ車などを改良して高度な織物を織ったと伝えられ、「棉聖」とも称される。
江戸時代琉球王国では人頭税として宮古上布を納めていた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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