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帯をギュッとね : ウィキペディア日本語版
帯をギュッとね![おびをぎゅっとね]

帯をギュッとね!』(おびをギュッとね)は河合克敏による日本柔道漫画作品。通称は「帯ギュ」。
昇段試験で出会った5人の少年達が、柔道部のない高校で再会して柔道部を作り、全国大会を目指すという物語。
== 概要 ==
週刊少年漫画雑誌『週刊少年サンデー』(小学館)に、1988年〔正確には1989年1・2合併号からの連載だが発売日は1988年12月のため。〕から1995年52号まで連載された。単行本は小学館:ショウネンサンデーコミックスより全30巻、同ワイド版より全15巻、小学館文庫より全16巻。
NEW WAVE JUDO COMIC』と銘打ち連載された本作は、多数のギャグを交えた軽妙なストーリー運びで、従来のスポ根一辺倒の柔道漫画とは一線を画した。そしてそれまでのスポ根としてのイメージが強かった柔道漫画を、スポーツ競技としての爽やかなイメージに変えて人気を博した。
これらのスタイルが確立できた要因として、主人公達が新たに柔道部を立ち上げたため部に上級生がおらず、運動部につきものの厳しい上下関係を排除できたことが挙げられる。ストーリーが進んで登場人物が強くなるにつれ、全体的に真剣味が増していったが、上記の特色は変わることが無かった。
柔道という競技への取り組み方に関しては、作品全体を通して「技に重きを置き、柔能く剛を制す、そして明るく楽しい柔道」を描こうとしていた。これは独自の練習法で頂点に登りつめた神取忍の影響〔単行本『帯をギュッとね!』26巻 巻末折り返し4コマ漫画より。〕だと作者は語っている。
作者自身も柔道の経験を持っており〔単行本『帯をギュッとね!』15巻 折り返し4コマ他。〕〔また17巻の折り返し4コマでは実際に本人が藤田役となって黒帯を締めた写真が掲載されている。なお粉川役のチーフアシスタントは白帯で掲載されている。〕、作者の父親も講道館柔道5段を所持していたこと〔単行本『帯をギュッとね!』30巻 あとがきにかえてより。〕など柔道と関係が深く、柔道の技術などには細かい説明を加えてあるため、柔道の素人にもわかりやすい話作りになっている。
また、単行本の巻末で開催されていた「絵筆をもってね!」と命名された読者によるイラストコンテストが、1回につき2000通を超える応募が来るまでに至っており〔単行本21巻では2434通の応募があった。またページの都合上13作しか掲載できなかった。〕、その人気の高さが伺える。ゲスト審査員として当時『サンデー』で連載を持っていた漫画家が多く登場し、デビュー前の安西信行〔単行本『帯をギュッとね!』1巻にて安西信行名義にて。〕やモリタイシ〔単行本『帯をギュッとね!』21巻にて森田医師名義にて。〕がグランプリを獲得している。
登場人物の兄弟などに名前がない場合には、しばしば投稿葉書から名前を採用された〔三溝の三人の姉および父親、斉藤の妹など。〕。またカバー折り返しに掲載されていた4コマ漫画も人気を博した〔 単行本『帯をギュッとね!』22巻に1度締め切りが間に合わず4コマ漫画を載せられなかったら、同23巻の「絵筆をもってね!」のコーナーにそのことにツッコミを入れる投稿が数作掲載された。本人のコメントからもそのような投稿作が多数来たことがうかがえる。〕〔またその23巻の「絵筆をもってね!」のコーナーのゲストであった武内昌美も同様にがっかりしていた風の発言をしている。〕。
タイトルの『帯をギュッとね! 』は師匠であった上條淳士の発案で名づけられたという〔インタビュー記事サンデー名作ミュージアム 〕。
作品の主な舞台は浜松市(平成の大合併後の範囲)。作中で試合の様子が描かれたのは、主人公達が高校2年生の時に行われた選手権大会(学年が変わる前の春に開催)までで、3年生の夏に行われた金鷲旗インターハイは結果だけが示された。また高校卒業後のエピローグとして、高校柔道から大学柔道に舞台を移し、全日本のタイトルを巡ってライバル関係を続けるキャラクター達の姿が描かれた。
その時々の流行の話題・人物がギャグタッチで登場したり、他の漫画家のキャラクターもどき(?)が登場することもある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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