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幕府海軍[ばくふかいぐん]
幕府海軍(ばくふかいぐん)は、江戸幕府が設置した、海上戦闘を任務とした西洋式軍備の海軍である。長州征討などで活動し、慶応3年(1867年)10月14日の大政奉還で幕府が消滅し、明治元年(1868年)4月11日の江戸開城後も戊辰戦争において榎本武揚に率いられ戦闘を続けた。 == 沿革 ==
=== 黒船以前 === 異国船の来航が頻繁になったことに伴い、弘化2年(1845年)、老中・阿部正弘は海岸防禦御用掛(海防掛)を設置し軍制改革を実施した。しかし、海防策では海防組織に農兵隊を編成するなどの内容であり、諸外国の圧力に抗するには不十分であった。 海上戦力は特に劣勢で、船手組などの下に、少数の関船や小早といった在来型軍船があっただけだった。最大の軍船である関船「天地丸」(76挺艪)は寛永7年(1630年)竣工の船齢200年を超える老朽船で、将軍の御座船として華麗な姿ではあったが、軍艦としての実用性は失っていた〔日本海事科学振興財団 「御座船(ござぶね)“天地丸(てんちまる)” 」『船の科学館 もの知りシート』 日本財団図書館による電子版。〕。一部では大型軍艦を建造するべきとする大船策を主張する者もあったが、海防掛などの主流派は、多数の小型船を用いる小船策を適当とし、新型軍船整備や洋式船の導入には消極的であった。例外として、ジェームズ・ビドル艦隊来航後の嘉永2年(1849年)、浦賀奉行所用にスループ系統の和洋折衷船「蒼隼丸」とその同型船が建造された程度であった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「幕府海軍」の詳細全文を読む
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