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幻覚作用 : ウィキペディア日本語版
幻覚剤[げんかくざい]
幻覚剤(げんかくざい、Psychedelic drugs)とは、脳神経系に作用して幻覚(現実には存在しない異常な感覚)を摂取者にもたらす薬物のことである。ハルシノジェン(Hallucinogen)や、サイケデリックスエンセオジェン(Entheogen)とも呼ばれる。その幻覚体験はサイケデリックと形容される。宗教的な儀式や踊り、シャーマン精神科医による心理療法に用いられる。体験は、神秘的な、あるいは深遠な体験が多く、神聖さ、肯定的な気分、時空の超越、語りえない(表現不可能)といった特徴を持つことが多い。宗教、文学作品や音楽、アートといった文化そのものに影響を与えてきた。20世紀に入ってから幻覚剤の化学合成やそれに伴う研究や使用が頻発し、特に1940年代から1960年代に大きく展開した。1960年以降、幻覚剤は濫用が問題視され、所持や使用が法律で禁止されているものも多い。国際的には向精神薬に関する条約で規制されるが、同条約第32条4項によって植物が自生する国における、少数の集団に伝統的に魔術または宗教的な儀式として用いられている場合には、条約の影響は留保される。日本では一部の既存の違法薬物と類似の構造をもつデザイナードラッグが1990年代後半に脱法ドラッグとして流通したが、その後取締りが強化され法律や条例による規制が行われていった。
== 概要 ==
植物性のアルカロイドには、幻覚をもたらすものがあり、古来から様々な目的で用いられてきた。天然の植物の状態のものはナチュラルドラッグ、化学合成されたものはケミカルドラッグと呼ばれる。幻覚剤の作用成分は、脳内の神経伝達物質と類似の構造を持っている。
幻覚剤を摂取することによって、意識状態に変容が起こり変性意識状態といった意識の状態に導かれる。しばしば視覚や聴覚や感覚に幻覚を見せ、また聴いた音が視覚に影響するなど共感覚が起こることもある。そして、体験が終わったあとにも精神性に影響を与えることもある。幻覚剤の研究家であるテレンス・マッケナは、幻覚剤は6時間で5年分の心理療法をやってしまうドラッグだと表現している〔キャシー・ソコル「コンピュータと人と幻覚剤」樋口真理訳『エスクワイア日本語版』1998年3月、46-52頁。〕。ハーバード大学での統計では200人ほどのうち、85%が人生においてもっとも啓示に富んだ体験であると感じている〔ティモシー・リアリー 『フラッシュバックス-ティモシー・リアリー自伝』 山形浩生訳、久霧亜子訳、明石綾子訳、森本 正史訳、松原永子訳、1995年。ISBN 978-4845709038。117頁。(原著 ''FLASHBACKS'', 2nd edition, 1990)〕。
幻覚をもたらす植物の発見や歴史的考察は、JPモルガン銀行の副社長で菌類の研究家であったロバート・ゴードン・ワッソン(以降、R・G・ワッソンと略記する)の貢献が大きい〔R・G・ワッソン、W・D・オフラハティ 『聖なるキノコソーマ』 徳永宗雄訳、せりか書房、1988年。ISBN 978-4796701570。275-283頁の訳者あとがき (原著 ''soma divine mushroom of immortality'')〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「幻覚剤」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Hallucinogen 」があります。



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