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広域X線吸収微細構造 : ウィキペディア日本語版
広域X線吸収微細構造[こういきえっくすせんきゅうしゅうびさいこうぞう]

広域X線吸収微細構造 (Extended X-ray Absorption Fine Structure) とはX線吸収スペクトルにおいて、吸収端から高エネルギー側に 1000eV 程度までの領域に見られる構造を呼ぶ。通常、EXAFS(イグザフス)と略される。
XANESよりも高いエネルギー領域では、励起された内殻電子がX線吸収原子から放出される(光電子)。放出された光電子は隣接する原子により散乱され(→散乱理論)、光電子とその散乱波との干渉により、内殻電子の励起確率、すなわちX線吸収係数が変化する。EXAFS領域における振動構造はこの効果による。

== EXAFS基本公式 ==
一回散乱(隣接する1つの原子による散乱)のEXAFSの基本公式を以下に示す。
:\chi(k) = \frac = S^2_0 \sum_^J \frac \sin(2kR_i+2\delta_l(k)) e^
ここで\chiはEXAFS振動関数、\muは吸収係数、\mu_0は孤立原子の吸収係数S^2_0多体効果を表す因子、F_は後方散乱因子、N_i配位数kは波数、R_iは配位距離、\delta_l位相シフト\sigma_iデバイ・ワラー因子である。
この公式は以下のような仮定により導かれる。〔石井忠男「EXAFSの基礎―広域X線吸収微細構造」1994年. 裳華房.〕
* 一光子吸収近似。つまり光のベクトルポテンシャルは小さいとしてAの一次のみ考慮する。
* 電気双極子近似。つまり内殻電子の広がりは入射光の波長より十分に短い。
* 一電子散乱近似。つまり電子の原子散乱は、他の電子に関係なく独立の行われる。
* 励起電子のエネルギーは十分に高い。
* マフィンティンポテンシャルによって電子は散乱される。
* 平面波近似。つまり散乱原子のポテンシャル領域が、最近接原子間距離に対して十分に小さい時、散乱は平面波によって行われる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「広域X線吸収微細構造」の詳細全文を読む



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