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広島ラーメン(ひろしまラーメン)とは、広島市を中心とする広島県西部に散見される醤油とんこつ味のラーメンである。 本項では、飽くまでも広島市内及び周辺地域に限定したものを「広島ラーメン」として記述し、広島県内であっても、県中部~東部(尾道や福山)、いわゆる備後地方において普及している尾道ラーメンや福山ラーメンはあえて除外する。これらのラーメンは広島ラーメンと全く異なり、純然たる昔ながらの濁りない醤油味スープのもので、麺も広島ラーメンとは異なる物を使用するためである。 == 特徴 == 麺は大多数の店舗では製麺所製の中細麺(一部においては自家製)を基本形としている。少数派ではあるが中太麺(製麺所特注または自家製)の物を使う店もある。 スープは一般的な古くからある「広島ラーメン」の基本形としては醤油味のタレに豚骨、鶏ガラ、野菜などを濁るまで煮出したスープを注いで茶褐色に濁った(言わばコーヒー牛乳的な色)類に仕上げる「豚骨醤油」スープ。豚骨ベースとはいえ、かなりあっさりしている。特に味に突出した部分も無く、香りも極めて穏やか。一口で言うとあっさり・さっぱりした優しい味の物が多いと言える。従ってインパクトはあまり強くなく、他府県の有名ご当地ラーメンのスープの様な際立った個性はないが、地元では古くから愛されている。 以上は極めて一般的な広島市内及び近郊(県西部)で圧倒的に多いタイプのスタンダードな「広島ラーメン」のスープの特徴であるが、同じ広島豚骨醤油ラーメンでもこれを基本に店々のアレンジやバリエーションによって、一部においては、かなり濃厚なものや少々醤油ラーメン寄りの物、他にも脂が多めの醤油ラーメン寄りで豚骨臭の極めて強い個性的なものなど、基本製法は同じながらも最もスタンダードな「広島ラーメン」とは少々印象を異なる個性的な店も存在するがこれらも基本が同じゆえに「広島ラーメン」の括りに含まれる。 具材はチャーシュー(煮豚)、ネギ、茹でモヤシ、シナチクの4種を基本とする。青物(法蓮草・ワカメ等)やナルト、煮玉子等などが最初から乗る店はまず無い。ただし変り種として錦糸卵をのせる個性的な老舗もある。因みに、具材の中でも特に茹でモヤシがほぼ必ず乗せてあるのが「広島ラーメン」の特徴のひとつであり、その特徴が地元では相当に一般的な認識であるがゆえに「広島ラーメン」以外の県外ご当地風ラーメン店(「博多ラーメン」や「札幌ラーメン」を謳う店)でも茹でモヤシが乗せられている場合が多いのが広島で営まれる多くのラーメン店の特徴である。 因みに今時は地元でも多くの場合「ラーメン」と注文時に指名する者も多くなってきたが、まだまだ多くの店の暖簾やメニューには今でもあえて「中華そば」と記してある店も多く、そういった店ではラーメンと呼ばず店側も客の側も飽くまでも中華そば、または単に「そば」と呼ぶ場合も案外多い。従って広島においてラーメンの事は地元店(近年の新興店は除く)のものについては基本的には名称は「中華そば」と定義されると言える。 以上が「広島ラーメン」の基本的な部分である。その為、暖簾やメニューに「中華そば」と書いてある店は勿論のこと大衆食堂や焼肉店や麺類処などでもラーメンを注文するとこういった「広島ラーメン」すなわち「広島風中華そば」が概ね提供される場合が多い。 尚、特に最もベーシックなタイプの物(昔ながら及び、それを基本としている店のもの)は、それを提供する店の店名が繁盛店や老舗店に鳥の名前を冠する店(「すずめ」「うぐいす」「つばめ」など)が多かった事からこれらにあやかった店(「チャボ」「ひよこ」など)も多かったことから地元ではこれらを「鳥系」と呼ぶ向きも一部にはある。〔『広島ラーメンのチカラ』、新横浜ラーメン博物館 ラーメン知識学による〕 これらが「広島ラーメン」と地元では認識されているが近年の広島市内の新興店・新規開業店などでは根っからの広島市内及び周辺地区の地元開業店であっても、これらの「広島ラーメン」の基本部分を踏襲せず関東や他府県の流行を取り入れた(九州系豚骨スープや背脂濃厚スープ、魚介系スープやダブルスープ、激辛や極太麺使用など)「ニューウェーブ店」が増えつつあり、これら店の一部には「新広島ラーメン」などと銘打つ店もあるがこれらは基本部分でこれまでに記した「広島ラーメン」の材料、調理方法、スープのスタイル、麺の種類、具材等が地元ならではの旧来の「広島ラーメン」のスタイルとは一線を画す為、本稿で言うところの「広島ラーメン」からは除外し別物とする事とする。 尚、ベーシックな「広島ラーメン店」においては「焼き飯(チャーハン)」「ぎょうざ」といった極普通の他県のラーメン店にもあるものに加え「おでん」を置いてある店もかなり多い。これは「広島ラーメン店」が屋台から発生した歴史の名残とともに小腹満たしの「間食」的なものに捉えられていたのが理由ではないかと思われる。 また、広島市及び周辺地域にては、かつて何故か寿司店に「中華そば」(ラーメン)を置く事も少なくなかった様である。現在に於いても一部の寿司店には昔のまま「中華そば」を品書きに載せている店がごく僅かながら存在する。但しその歴史的経緯や理由については不明である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「広島ラーメン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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