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庭月観音[にわつきかんのん]
庭月観音(にわつきかんのん)は、山形県最上郡鮭川村にある天台宗の寺院。山号は庭月山。本尊は聖観世音菩薩。正しくは庭月山月蔵院(ていげつさん がつぞういん)と称するが、一般的に庭月観音と呼ばれている。 鮭川河畔に位置する、最上三十三観音霊場の打ち止めの地であり、境内には、おびただしい数の納札や笈摺が納められている。毎年8月18日に灯籠流しが行われており、庭月観音から鮭川に向けて灯篭が流される。その規模は、仏式としては東日本随一と言われる。 == 歴史 == 庭月観音は、戦国時代にこの地を支配した鮭延城主、佐々木(鮭延)貞綱の時代に創建されたと伝わっている。貞綱は観世音菩薩を信仰しており、鮭延城内に円仁(慈覚大師)作と伝えられる聖観世音菩薩像を安置していたが、それに対し、家臣の庭月利左衛門広綱が、「観音様は人々を苦しみから救う仏様なので、城内に安置せず、広く領民に礼拝させるべし」と進言し、貞綱がそれを聞き入れて鮭川河畔に観音堂を建てたのが創建と言われる。観音堂の所在地は、庭月利左衛門広綱にちなんで「庭月」と呼ばれるようになった。 江戸時代になり、最上家の家臣となっていた鮭延氏が、最上家の改易により佐倉、ついで古河へと移された後、庭月の地には戸沢氏が入り、新庄藩領となった。 観音堂は、鮭延氏の国替え及び鮭延城の廃城の頃に一時荒廃したが、1671年(寛文11年)、2代藩主戸沢正誠の発願により寄付を募り、現在の場所に遷移・再建された。1676年(延宝4年)に落慶法要が営まれ、その後、阿弥陀堂、おいずり堂など現存する堂宇が建立された。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「庭月観音」の詳細全文を読む
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