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建築物総合環境性能評価システム : ウィキペディア日本語版
CASBEE[きゃすびー]
CASBEE (キャスビー、建築環境総合性能評価システム)は、2001 年に国土交通省が主導し、(財)建築環境・省エネルギー機構内に設置された委員会によって開発された建築物の環境性能評価システムであり、常に改良を重ねている。地球環境・周辺環境にいかに配慮しているか、ランニングコストに無駄がないか、利用者にとって快適か等の性能を客観的に評価・表示するために使われている。評価対象となるのは、日本国内の新築・既存建築物である。
なお、建築物の環境性能を評価する制度はアメリカイギリスで従来から使われていた。
== 概要 ==
CASBEE は、"Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiency" の頭文字をとったものである。建築物のサステナビリティ(持続可能性) への関心が集まる中、省エネルギーなどに限定された従来の環境性能よりも広い意味での環境性能を評価することが必要になってきたため開発された。このような評価方法はイギリス・カナダ・アメリカなどでは既に実用化されており、CASBEE 開発の参考ともなっている。
音環境や光・視環境、換気性能など住み心地に大きく関わる要素、ランニングコストの決め手となる冷暖房効率などは、建築物の商品価値として求められるもので、これらの客観的な評価を消費者が一覧できるという意義もある。実際、新築のマンションなどでも CASBEE による評価を前面に出して表示し、その価値をアピールすることがあり、地方自治体によっては高評価のプロジェクトに補助金を出すこともある。
また、近年企業の社会的責任(CSR)が強く要求されるようになり、特に大企業では新築する工場や自社ビルの環境負荷を軽減し、高評価を目指す設計が行われている。そして、自社が社会的責任を果たしている証左として、新築・改築にあたって CASBEE による高評価を受けたことを積極的に発表する向きもある。
しかし、いまだ一般的な認知度はあまり高いとはいえない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「CASBEE」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 CASBEE 」があります。



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